恋愛初期の情熱的な時期には、恋人の写真を見つめることで痛みが大きく軽減されることがいくつかの研究で示されている。しかし、その効果にはかなりの個人差がある。米国・スタンフォード大学のAneesha Nilakantan氏らは、なぜ、恋人の写真を見つめることが疼痛を有意に軽減するのかを調べた。その結果、恋人への熱中度の強さが関連しており、疼痛緩和の予測因子となりうる可能性があることを明らかにした。Pain Medicine誌2014年6月号(オンライン版2014年4月9日)の掲載報告。
研究グループは、恋人の写真を見ると痛みが軽減する理由を調べる目的で、恋人への熱中度の影響を検討した。
低~中程度、または高度な熱痛に曝されている恋愛初期の参加者に、恋人の写真もしくは同程度に魅力的で親しい知人の写真を見せた。
また、普段1日のうち何時間くらい恋人のことを考えて過ごしているのかを尋ねた。
主な結果は以下のとおり。
・2つの別個の実験において、恋人の写真を見ることにより鎮痛効果が得られることが認められた。
・疼痛緩和の程度は、恋人への熱中度と明らかに相関していた。
・今回の結果は、恋愛初期の恋人への熱中度の強さは、疼痛緩和の予測因子となりうること、最愛の人の写真を見つめることで疼痛が緩和することを示すものであった。
(ケアネット)