フランス・パリ第5大学のValentia Mage氏らは、成人のパルボウイルスB19感染症について、皮膚症状の特徴を明らかにするため多施設共同の記述的後ろ向き研究を行った。結果、同感染症では多彩な皮膚症状を呈するが、主要なパターンとして、「発疹(網状か環状)」「手足」「屈面周囲」「明らかな紫斑」の4つが、個別にまたは重複してみられることを報告した。Journal of the American Academy of Dermatology誌2014年7月号(オンライン版2014年4月14日号)の掲載報告。
検討は、1992~2013年に多施設において、パルボウイルスB19の1次感染が確認された18歳超の29例の患者(女性17例、男性12例)を対象に行われた。
主な結果は以下のとおり。
・病変部にみられる皮膚症状は、大半は紅斑(86%)であったが、紫斑(69%)の頻度も高かった。
・かゆみは、症例の48%で報告された。
・皮膚症状が顔面にみられる頻度は低く(20%)、むしろ発疹が下肢(93%)、体幹(55%)、腕(45%)に認められた。
・4つのパターン、すなわち皮疹(網状、場合によっては環状)(80%)、手足パターン(24%)、屈面周囲パターン(28%)、明らかな紫斑(24%)がみられた。4つのパターンは重複することもあった(45%)。
・本検討は、3次医療センターで行われた後ろ向きデザインの潜在的な被験者募集バイアスがあった試験という点で限定的であった。
(ケアネット)