新しい形のがん患者支援キックオフ 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2014/10/06 新しい形のがん患者支援「maggie's tokyoプロジェクト」のキックオフミーティングが、先月(2014年9月)都内で開催された。ミーティングではmaggie's tokyo代表である秋山 正子氏と鈴木 美穂氏らが講演、プロジェクトの趣旨説明と設立・運営寄付への協力を呼びかけた。 マギーズセンターは、乳がん患者であった英国の造園家マギー・K・ジェンクス氏が、当時の担当看護師のローラ・リー氏(現CEO=最高経営責任者)とともに、がん患者、家族らのための空間と専門家のいる場所を造ろうと、入院していた病院の敷地内に小屋を借り、誰でも気軽に立ち寄れる空間を作ったのが始まり。1996年に、「マギーズ・キャンサー・ケアリング・センター」としてオープンした。 マギーズセンターは、がん患者や家族、医療者などが、いつでも無料で利用できる。カウンセリングや栄養、運動の指導などの専門的な支援が無料で受けられ、助成金や医療制度の活用など生活についても相談することができる。その活動は広がり、2014年現在、英国では15ヵ所のセンターが運営されている。さらに、2013年には英国外で初めてのセンターが香港に開設された。 秋山氏は看護師。家族のがん看護の経験から訪問看護に従事する。その中で、患者や家族の情報伝達不足を実感。より早い時期に患者や家族が相談でき、さまざまな情報が届けられる場が必要と考えていた。そんな折、マギーズセンターの存在を知る。「いつでも行ける相談の場」という施設のあり方に感銘を受けたという。その後、日本でもマギーズセンターを作りたいと、同センターの環境と新しい相談支援の形を取り入れた「暮らしの保健室」を東京都内に立ち上げた。 鈴木氏は自身も乳がんサバイバー。闘病を通し、一人ではないと思えることの心強さを知り、若くしてがんに罹患した人たちの出会いの場を作りたいとフリーペーパー「STAND UP」、団体「Cue」を立ち上げる。そのような中、マギーズセンターの存在を知る。日本でマギーズセンターを作れないかと考え、すぐに秋山氏にコンタクトしたという。そして、「暮らしの保健室」と「Cue」共同でmaggie's tokyoプロジェクトを立ち上げることとなった。 マギーズ東京はすでに設立候補地が決定し、NPO法人の設立準備中である。運営費はチャリティで賄う。寄付会員という継続的な寄付方式のほか、クレジットカードやクラウドファンディングなどを活用した随意寄付を受け付ける体制を整え、資金調達に挑戦している。 maggie's tokyoプロジェクトHP maggie's tokyoプロジェクトFaceBook maggie's tokyo プロジェクトクラウドファンディング(READYFOR) (ケアネット 細田 雅之) 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 冠動脈疾患へのPCI、FFRガイド下vs.IVUSガイド下/Lancet(2025/04/18) 症候性発作性AFのアブレーション、パルスフィールドvs.クライオバルーン/NEJM(2025/04/18) iPS細胞移植、パーキンソン病患者の脳内でドパミン産生を確認/京大(2025/04/18) カピバセルチブ使用時の高血糖・糖尿病ケトアシドーシス発現についての注意喚起/日本糖尿病学会(2025/04/18) 非専門医による診療機会を考慮、成人先天性心疾患診療ガイドライン改訂/日本循環器学会(2025/04/18) 通院費増で遺伝子変異に関連した治験への参加率が低下、制度拡充が必要/国立がん研究センター(2025/04/18) 双極症における片頭痛と関連する臨床的特徴(2025/04/18) 臓器の生物学的老化の加速は疾患リスクに影響する(2025/04/18) [ あわせて読みたい ] スキンヘッド脳外科医 Dr. 中島の 新・徒然草(2014/01/20) Dr. 倉原の“おどろき”医学論文(2013/08/21) 化療スタンダードレジメン:卵巣がん(2014/06/17) 化療スタンダードレジメン:卵巣がん(2014/06/03) 化療スタンダードレジメン:卵巣がん(2014/05/14) 化療スタンダードレジメン(2014/01/07) サン・アントニオ乳癌シンポジウム2013〔会員聴講レポート〕 (2014/01/17)