腰痛持ち女性、望ましい性交体位は?

提供元:ケアネット

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公開日:2014/11/21

 

 腰痛を有する女性では、性交渉時の動きや体位による腰痛の悪化が大きな問題である。カナダ・ウォータールー大学のNatalie Sidorkewicz氏らは、性交渉時の腰椎の動きを生体力学的に評価する初の試験を行った。結果、屈曲で腰痛を生じる女性には、正常位より後背位が推奨されることを報告した。著者は、「今回の検討で、性交渉時の動きや体位で生じる痛みに応じた代替の体位や動きあるいは腰椎サポートなどの具体的な提言ができるだろう」とまとめている。European Spine Journal誌オンライン版2014年10月24日号の掲載報告。

 研究グループは、健康な男女のカップル10組を、正常位、後背位、側位の3つからなる5つのバリエーションにランダム化し、性交渉時の脊椎の運動学的プロファイルについてモーションキャプチャーシステムを用い分析した。

 主な結果は以下のとおり。

・女性の腰椎の動きは体位によって変化した。
・後背位の2つのバリエーション(肘付きp=0.017、手をつくp=0.042)は、いずれも正常位の1つのバリエーション(撓曲が最小)より、脊椎の運動範囲が有意に大きかった。
・正常位を除き、ほとんどの動きは伸展運動の範囲内であった。
・所見は、動作や姿勢によって悪化する腰痛持ちの患者と最も関連していた。
・各体位の脊椎運動プロファイルに基づき、屈曲で腰痛を生じる女性に推奨される体位は、手をつく後背位、肘付き後背位、撓曲最小正常位、側位、撓曲最大正常位の順であった。
・これらの推奨は、伸展運動が不耐性の患者では禁忌である。

(ケアネット)