モノクロロ酢酸はいぼ治療の新たな選択肢

提供元:ケアネット

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公開日:2015/02/04

 

 疣贅(いぼ)の治療として凍結療法やサリチル酸が用いられるが、効果が得られないことも多い。オランダ・ライデン大学のSjoerd C Bruggink氏らは、モノクロロ酢酸が凍結療法あるいは凍結療法+サリチル酸併用療法に代わる、痛みのない効果的な治療選択肢となりうることを無作為化試験で示した。Journal of Investigative Dermatology誌オンライン版2015年1月13日号の掲載報告。

モノクロロ酢酸塗布による尋常性疣贅と足底疣贅の治癒率
 オランダのプライマリケア53施設において、1つ以上の新規の尋常性疣贅または足底疣贅を有する4歳以上の連続症例が登録され、尋常性疣贅患者(188例)は外来でのモノクロロ酢酸塗布および液体窒素凍結療法(2週ごと)の2群に、足底疣贅患者(227例)は外来でのモノクロロ酢酸塗布および液体窒素凍結療法+サリチル酸(毎日自己塗布)併用の2群に無作為化された。

 主要評価項目は、治療13週後における治癒率(すべての疣贅が治癒した患者の割合)であった。

 主な結果は以下のとおり。

・尋常性疣贅の治癒率はモノクロロ酢酸群が40/92例43%(95%信頼区間[CI]:34~54)、凍結療法群が50/93例54%(同:44~64%)であった(p=0.16)。
・足底疣贅の治癒率は、モノクロロ酢酸群が49/106例46%(同:37~56%)、凍結療法+サリチル酸群が45/115例39%(同:31~48%)であった(p=0.29)。
・尋常性疣贅患者において治療後の疼痛は両群で類似していた。

(ケアネット)