SSRI中止は離脱症状に注意を 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2015/03/17 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)は臨床現場で広く用いられている。SSRIは幅広い症状と関連しており、その臨床的意義は十分に理解されているわけではない。イタリア・ボローニャ大学のGiovanni A Fava氏らは、SSRI中止による影響について検討するシステマティックレビューを行った。Psychotherapy and psychosomatics誌オンライン版2015年2月21日号の報告。 文献のシステマティックレビューは、PRISMAガイドラインに準じて実施された。2014年7月に各種データベース(CINAHL、コクランライブラリー、PubMed、Web of Science)から、タイトル、要約、トピックスにおける以下のワードを検索した。検索ワードは、「離脱症状、離脱症候群、中止症候群、中止後症状」および「SSRI、セロトニン、抗うつ薬、パロキセチン、フルオキセチン、セルトラリン、フルボキサミン、シタロプラム、エスシタロプラム」であった。 主な結果は以下のとおり。 ・ランダム化比較試験15件、オープン試験4件、レトロスペクティブ調査研究4件、症例報告38件が抽出された。 ・SSRI中止後症候群の有病率は変動が大きく、多くの研究でケースの同定が不足していたため推定できなかった。 ・一般的な症候群は、薬剤中止後数日以内に発生し、数週間継続し、緩やかに漸減した。 ・しかし、症状発現は多様で、遅発例や症状持続期間の長いものも含まれていた。 ・症候群は、再発の徴候と誤認されやすい傾向があった。 ・薬剤中止後の離脱症状を誘発しうる薬剤として、ベンゾジアゼピン系薬やバルビツール酸系薬および他の向精神薬に加え、SSRIを追加するべきである。 関連医療ニュース SSRI依存による悪影響を検証 なぜSSRIの投与量は増えてしまうのか 双極性障害ラピッドサイクラーの特徴は 担当者へのご意見箱はこちら (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Fava GA, et al. Psychother Psychosom. 2015 Feb 21;84(2):72-81. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 前糖尿病の肥満へのチルゼパチド、糖尿病発症リスク93%減/NEJM(2024/11/22) 生後2年間のデジタル介入で肥満リスク低下/JAMA(2024/11/22) BRCA1/2病的バリアント保持者における乳がん後の二次原発がんリスク/JCO(2024/11/22) 家庭内のインフル予防、手指衛生やマスクは効果ある?~メタ解析(2024/11/22) 統合失調症患者に対する抗精神病薬の投与経路変更の影響は〜メタ解析(2024/11/22) 「週末戦士」でも脳の健康に利点あり(2024/11/22) 減量薬のアクセス拡大が年4万人以上の米国人の命を救う可能性(2024/11/22) 抗てんかん薬の早期処方が認知症リスクの低さと関連(2024/11/22) [ あわせて読みたい ] ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24)