アリピプラゾールLAIのレビュー、メリット・デメリットは 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/01/26 カナダ・アルバータ大学のPierre Chue氏らは、月1回アリピプラゾール持続性水懸筋注用の文献レビューを行った。Current medical research and opinion誌オンライン版2015年12月29日号の報告。 キーワードを用いて各種ウェブサイト(FDA、EMA、Otsuka、Lundbeck、NIH)のデータベースを検索し、関連論文のハンドサーチを行った。 主な結果は以下のとおり。 ・有効性に関しては、52週のプラセボ対照試験、38週の経口アリピプラゾールとの非劣性試験、および急性再発統合失調症成人入院患者において再発防止が認められている。 ・アリピプラゾール持効性注射剤(LAI)は、パリペリドンLAIとの直接比較試験より、健康関連QOLや機能の改善が認められており、他の第2世代抗精神病薬と比べ、費用対効果が高いと考えられる。 ・6ヵ月のミラーイメージスイッチ試験より、従来の抗精神病薬治療と比較して、入院や関連コストの削減が認められた。 ・安全性・忍容性に関しては、新たな報告はなく、経口アリピプラゾールと同様であった。 結果を踏まえ、著者らは「経口アリピプラゾールの治療経験やLAIの現在の有用性は、臨床にさまざまな潜在的メリットをもたらすため、統合失調症の治療選択肢として検討すべきことが示唆された」としている。 (鷹野 敦夫) 精神科関連Newsはこちらhttp://www.carenet.com/psychiatry/archive/news 原著論文はこちら Chue P, et al. Curr Med Res Opin. 2015 Dec 29:1-12. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] ATTR型心アミロイドーシス、CRISPR-Cas9遺伝子編集療法が有望/NEJM(2024/12/23) 更年期のホルモン補充療法、心血管疾患のリスクは?/BMJ(2024/12/23) 完璧なHIV感染予防法にアクセスできるのは?(解説:岡慎一氏)(2024/12/23) 温水洗浄便座を使用する?しない?その理由は/医師1,000人アンケート(2024/12/23) 38種類の抗うつ薬と自殺リスク、小児に対するブラックボックス警告はいまだに有効か(2024/12/23) 帯状疱疹ワクチン、65歳を対象に定期接種化を了承/厚労省(2024/12/23) TN乳がん術前化学療法への周術期アテゾリズマブ上乗せ、EFSを改善せず/SABCS2024(2024/12/23) 増える成人食物アレルギーと新規アレルゲン、「食べたい」に応えるために/日本アレルギー学会(2024/12/23) 「ストレス食い」の悪影響、ココアで軽減の可能性(2024/12/23) [ あわせて読みたい ] 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12)