閾値下うつ病に対する効果的なプログラム:広島大 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/05/06 青年期にみられる閾値下うつ病の主な行動特性は、環境中の報酬知覚の頻度が低い。そのため、単純な介入が短いセッションで行われており、積極的な補強活動を増加させることに焦点を当てることは、報酬の可能性を高めるうえで有効であると考えられる。広島大学の高垣 耕企氏らは、毎週60分間のセッションを5週間実施した行動活性化プログラムの有効性を調べるため、ランダム化比較試験を実施した。European child & adolescent psychiatry誌オンライン版2016年3月22日号の報告。 18~19歳の閾値下うつ病の大学生は、治療群(n=62)、対照群(n=56)に無作為に割り付けられた。主要評価項目は、BDI-II ベック抑うつ質問票スコアとした。 主な結果は以下のとおり。 ・治療群は、対照群と比較して、抑うつ症状の有意な改善が認められた(エフェクトサイズ:-0.90、95%CI:-1.28~-0.51)。 ・治療群は、QOL質問票の評価と行動特性において有意な改善を示した。 著者らは、「この行動活性化プログラムの検討は短期間でシンプルな介入であったにもかかわらず、きわめて有意な効果を示しており、多くの異なる施設で利用可能であると考えられる。また、長期的影響については、今後の研究対象にすべきである」とまとめている。 関連医療ニュース 治療抵抗性うつ病は本当に治療抵抗性なのか 若者の新型うつ病へのアプローチとなりうるか 生徒のうつ病に対する教師サポートの影響は (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Takagaki K, et al. Eur Child Adolesc Psychiatry. 2016 Mar 22. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 早期/局所進行TNBCの術前補助療法、camrelizumab追加でpCR改善/JAMA(2025/01/08) 経口SERDとCDK4/6阻害薬併用の有用性(解説:下村昭彦氏)(2025/01/08) 悪性黒色腫、深達度0.8mm以上で関連死リスク上昇(2025/01/08) ペムブロリズマブ、進行再発子宮体がんの1次治療に承認/MSD(2025/01/08) FGFR-TKIエルダフィチニブ、FGFR3遺伝子異常陽性の尿路上皮がんに承認/J&J(2025/01/08) 抗CD20/CD3二重特異性抗体モスネツズマブ、再発/難治濾胞性リンパ腫に承認/中外(2025/01/08) 医師の学会発表と急性心筋梗塞の院内死亡率が関連~日本の後ろ向き研究(2025/01/08) 高齢者の術後せん妄予防に最も効果的な薬剤は〜ネットワークメタ解析(2025/01/08) 炭水化物制限で糖尿病患者のβ細胞機能が改善(2025/01/08) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12)