リバーロキサバンCAD、PAD患者のイベントを抑制

提供元:ケアネット

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公開日:2017/02/20

 

 ドイツ・バイエル社とヤンセン リサーチ&ディベロップメント社は2017年2月8日、冠動脈疾患(CAD)または末梢動脈疾患(PAD)を有する患者における心血管死、心筋梗塞、脳卒中を含む主要心血管イベント(MACE)の抑制に関し、リバーロキサバン(商品名:イグザレルト)の有効性と安全性を評価する第III相臨床試験COMPASSにおいて、主要評価項目を早期に達成したと発表。計画された中間解析を独立データモニタリング委員会(DMC)が実施したところ、主要評価項目であるMACEにおいて、事前に規定した優越性の基準が満たされたことから、DMC は治験を早期に中止することを推奨した。このことから、バイエル社、ヤンセン社およびポピュレーション・ヘルス・リサーチ・インスティチュート(PHRI)は、非盲検継続投与試験において被験者にリバーロキサバンを提供する予定である。COMPASS 試験は、リバーロキサバンではこれまでで最大規模の臨床試験。

 第III相臨床試験COMPASSは、PHRIと共同で実施した試験であり、これまでに世界30ヵ国以上の600を超える施設から、2万7,402人が参加した。被験者はリバーロキサバン2.5mg×2/日とアスピリン 100mg×1/日の併用群、リバーロキサバン5mg×2/日単独投与群、または、アスピリン100mg×1/日単独投与群のいずれかに無作為割付された。本試験から得られたデータの詳細な解析結果は、2017年の医学学会で発表の予定。

 CADによる死亡は、世界中で年間約730万人。患者数は増加しており、高所得国の中年男性・女性の3分の1から2分の1は生涯の間にCADを起こすリスクがあるという。PADは多くの場合、診断未確定であるものの、欧州と北米では2,700万人以上が罹患しており、世界的なスクリーニング調査では55歳以上の約20%にPADの兆候があることが示唆されている。

バイエル薬品株式会社のプレスリリースこちら

(ケアネット 細田 雅之)