認知症予防、毎日の野菜・果物摂取が大切 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/04/24 食生活の是正は、潜在的に認知症リスクを軽減する可能性があるが、果物の重要性や認知機能維持に必要な野菜や果物の量については不明である。中国・香港中文大学のAllen T C Lee氏らは、WHOにより推奨されている野菜や果物の1日の最低必要量が、認知症リスクを低下させる独立因子であるかを検討した。Age and ageing誌オンライン版2017年2月10日号の報告。 本住民ベースの観察研究では、香港の高齢者保健センターに通院している中国人高齢者1万7,700例のベースラインの食生活を調査し、6年間、認知機能状態をフォローした。WHOのレコメンデーションに従い、最低摂取カットオフ値を野菜3サービング/日、果物2サービング/日と定義した。6年後の認知症発症をアウトカムとした。認知症の診断は、ICD-10または臨床認知症評価法1~3に基づき評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・多変量ロジスティック回帰分析では、年齢、性別、教育、主要慢性疾患、身体活動、喫煙で調整した後、ベースライン時の摂取における認知症推定オッズ比は以下のとおりであった。 ・野菜を3サービング/日以上摂取した場合:0.88(95%CI:0.73~1.06、p=0.17) ・果物を2サービング/日以上摂取した場合:0.86(95%CI:0.74~0.99、p<0.05) ・野菜を3サービング/日以上かつ果物を2サービング/日以上摂取した場合:0.75(95%CI:0.60~0.95、p=0.02) 著者らは「高齢者は、毎日3サービング以上の野菜と2サービング以上の果物を摂取することで、認知症を予防できるかもしれない」としている。 関連医療ニュース 魚を食べると認知症は予防できるのか 毎日5杯の緑茶で認知症予防:東北大 認知症になりやすい職業は (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Lee AT, et al. Age Ageing. 2017 Feb 10. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 認知症予防、緑茶 vs.紅茶 vs.ルイボス茶 医療一般(2017/11/01) 日本人高齢者における野菜・果物の摂取と認知症リスク~久山町研究 医療一般 日本発エビデンス(2022/05/12) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 複雑CAD併存の重症AS、FFRガイド下PCI+TAVI vs.SAVR+CABG/Lancet(2024/12/20) 慢性心血管系薬のアドヒアランス不良、リマインドメッセージでは改善せず/JAMA(2024/12/20) “Real-world”での高齢者に対するRSVワクチンの効果(解説:山口佳寿博氏/田中希宇人氏)(2024/12/20) 切除不能肝細胞がん、アテゾ+ベバがTACEの代替となる可能性/ESMO Asia2024(2024/12/20) EGFR陽性NSCLCの1次治療、オシメルチニブ+化学療法のアジア人データ(FLAURA2)/ESMO Asia2024(2024/12/20) 進行・再発子宮体がんの新たな治療選択肢/AZ(2024/12/20) 導入療法後に病勢進行のないHR+/HER2+転移乳がん1次治療、パルボシクリブ追加でPFS改善(PATINA)/SABCS2024(2024/12/20) 統合失調症発症後20年間における抗精神病薬使用の変化(2024/12/20) SGLT2阻害薬はがん発症を減らすか~日本の大規模疫学データ(2024/12/20) [ あわせて読みたい ] エキスパートが教える痛み診療のコツ(2018/10/11) 医療者向け『学校がん教育.com』(2022/12/01) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11) 診療所売買に関心がある方に!マンガ連載をまとめた冊子プレゼント【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第43回(2022/10/17) 今考える肺がん治療(2022/08/24) あなたにとって、開業の「成功」「失敗」とは?【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第42回(2022/08/09) 「後継者採用」という甘い誘いに乗ったら…【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第41回(2022/07/08) 「診療所、知人に売るから大丈夫」、それ本当に大丈夫??【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第40回(2022/06/06) Dr.金井のCTクイズ 初級編(2022/05/17)