認知症の睡眠障害、その悪影響は 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/08/07 睡眠障害の症状は、アルツハイマー病(AD)患者において、共通して認められる。しかし、AD患者の睡眠障害症状が、介護者の負担やQOLに及ぼす影響については、あまり知られていない。米国・ペンシルベニア大学のPhilip Gehrman氏らは、AD患者の睡眠障害の罹患率を明らかにし、介護者の負担やQOLを予測する症状を特定するため検討を行った。また、患者の睡眠障害の症状が介護者に及ぼす影響を他の介護者と比較し、介護者のQOLを予測する際の患者の特徴について検討を行った。Geriatric nursing誌オンライン版2017年7月3日号の報告。 介護者の負担は、Screen for Caregiver Burden(介護負担尺度)を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・患者の60%が、1つ以上の睡眠障害を有していた。 ・介護者と患者130組において、夜間覚醒、夜間徘徊、いびきが介護者の負担を予測していた。 ・多変量モデリングでは、介護者の負担、介護者の身体的および精神的健康、介護者の抑うつ症状が、介護者のQOL全体の予測因子であることが示唆された。 著者らは「患者の睡眠障害や介護者のメンタルヘルス症状を治療し、介護者の生活を改善することによって、公衆衛生上、大きなインパクトをもたらすと考えられる」としている。 ■関連記事 認知症者のせん妄、BPSDにより複雑化 認知症の不眠にはメラトニンが有用 アルツハイマー介護負担、日本と台湾での比較:熊本大学 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Gehrman P, et al. Geriatr Nurs. 2017 Jul 3. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 脳出血既往AFに対する脳梗塞予防、DOACは有用か?/Lancet(2025/03/07) GLP-1受容体作動薬、自殺リスクと関連せず/BMJ(2025/03/07) 活動性ループス腎炎に対する新しいタイプの抗CD20抗体の治療効果(解説:浦信行氏)(2025/03/07) 抗PD-L1抗体薬、GLP-1薬などに重大な副作用追加/厚労省(2025/03/07) 新規作用機序の潰瘍性大腸炎治療薬オザニモド、その特徴は?/BMS(2025/03/07) 治療抵抗性強迫症に対するSSRI+ブレクスピプラゾールの有用性(2025/03/07) 硬膜外ステロイド注射は慢性腰痛に効果あり?(2025/03/07) 日本人の4人に1人がコロナ陰謀論を信じている!?(2025/03/07) [ あわせて読みたい ] 救急エコー最速RUSH! (2017/07/07) 長門流 認定内科医試験BINGO! 総合内科専門医試験エッセンシャル Vol.3(2017/06/07) 長門流 認定内科医試験BINGO! 総合内科専門医試験エッセンシャル Vol.2(2017/05/24) 長門流 認定内科医試験BINGO!総合内科専門医試験エッセンシャル Vol.1(2017/05/17) 無敵の研修医ストレスマネジメント (2017/05/07) Dr.水野のうたう♪心音レクチャー (2017/05/07) Dr.宮本のママもナットク!小児科コモンプラクティス (2017/04/07)