フィンランド・ヘルシンキ大学のLaura Tarvainen氏らが、舌・口腔(oral cavity)・咽頭がんにおける職業別リスクについて、飲酒・喫煙を調整し評価したところ、歯科医師などいくつかの職業で舌がんの相対リスクが高いことがわかった。著者らは、職業的な化学物質への曝露、飲酒や喫煙の増加、ヒトパピローマウイルス感染が関連する可能性を示唆している。Anticancer research誌2017年6月号に掲載。
著者らは、1961~2005 年における北欧諸国の1,490万人と、舌・口腔・咽頭がん2万8,623例のデータを調査。職業別の飲酒については肝硬変による死亡率と肝臓がん発症率に基づいて推定し、職業別の喫煙については肺がん発症率に基づいて推定した。
飲酒・喫煙について調整後、舌・口腔・咽頭がんの相対リスクが1.5を超えた職業は、歯科医師、芸術系職、美容師、ジャーナリスト、司厨、船員、ウエイターなどであった。
(ケアネット 金沢 浩子)