てんかん患者におけるMRIに共通する脳SPECT画像の解析 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/02/05 SISCOMやSTATISCOMは、てんかんの局所発作のためのMRIを中心に、発作/発作間欠期SPECT(単一光子放射断層撮影)分析に効果的であると臨床的に証明されている。最近では、この分析のためにソフトウェアも利用可能となった。米国・メイヨー・クリニックのZaiyang Long氏らは、これら局所発作の分析方法について、その性能の調査と比較を行った。Journal of neuroimaging誌オンライン版2018年1月10日号の報告。 99mTc-ethyl cysteinate dimer SPECTスキャンを受けた378例の患者を対象に、レトロスペクティブレビューを行った。除外基準の適応後、28例が抽出された。これらのSPECTおよびMRI画像をSISCOM(zスコア:1.5および2)、STATISCOM、MIMneuroを用いて分析した結果、合計112の画像データセットが得られた。経験豊富な放射線科医2名が、カスタムツールを使用して盲検レビュープロセスに参加し、最大2つの過灌流および/または低灌流領域を指定することができた。JAFROC(Jackknife Free Response Receiver-Operating Characteristics)テストを用いてレビュー結果は分析され、各方法のJAFROC性能指数がまとめられた。また、カッパ係数テストを用いて、観察者間の合意を評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・平均JAFROC性能指数は、STATISCOM 85.7%、MIMneuro 83.9%、SISCOM(zスコア2)66.1%、SISCOM(zスコア1.5)51.8%であった。 ・平均信頼度は、STATISCOM 2.5、MIMneuro 2.3、SISCOM(zスコア2)1.6、SISCOM(zスコア1.5)1.1であった。 ・カッパ係数は、STATISCOM 0.742、MIMneuro 0.816、SISCOM(zスコア2)0.517、SISCOM(zスコア1.5)0.441であった(すべてのp<0.001)。 著者らは「STATISCOMが、局所発作のための最も良い性能を示した。MIMneuroは、SISCOM(zスコア:1.5および2)よりも良い性能を示した」としている。 ■関連記事 てんかん発作時の脳炎がPET画像診断活用で明らかに MRIで軽度認知障害からの進行を予測 SPECT+統計解析でアルツハイマー病の診断精度改善:東北大 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Long Z, et al. J Neuroimaging. 2018 Jan 10. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 貧血を伴う急性脳損傷患者への輸血、非制限戦略vs.制限戦略/JAMA(2024/10/21) 膀胱がんの拡大リンパ郭清、周術期の合併症・死亡増(SWOG S1011)/NEJM(2024/10/21) 統合失調症の多剤併用から単剤療法への切り替えによる副作用への影響〜SwAP試験II(2024/10/21) 10月25日開催『第6回ヘルスケアベンチャー大賞』最終審査会【ご案内】(2024/10/21) 医師国家試験、不合格となる学生の特徴は?(2024/10/21) 歯周病原菌は頭頸部がんのリスクを高める?(2024/10/21) メトホルミンがlong COVIDのリスクを軽減する可能性(2024/10/21) 2型糖尿病患者のフレイルリスクに地域差(2024/10/21) [ あわせて読みたい ] 長門流 認定内科医試験BINGO! 総合内科専門医試験エッセンシャル Vol.3(2017/06/07) ~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【神経内科編】(2016/12/07) 総合内科専門医試験対策 “苦手”科目をクイック復習 2016 (2016/07/29) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.4(2016/06/07) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.3(2016/05/31) Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31)