Stage I〜IIIの切除可能非小細胞肺がん(NSCLC)の50%は再発する。そのような中、免疫チェックポイント阻害薬による術前治療の研究が数多く進行している。ニボルマブ・イピリムマブ併用による術前治療の有効性と安全性を評価する第II相NEOSTAR試験の追跡結果が米国臨床腫瘍学会年次総会(ACO2019)で発表された。
・対象:切除可能Stage I~IIIA NSCLC(Single N2)患者
・arm A:ニボルマブ3mg/kg+イピリムマブ1mg/kg→ニボルマブ2週ごと3サイクル(NI群)
・arm B:ニボルマブ3mg/kg→ニボルマブ2週ごと3サイクル(N群)
・評価項目:[主要評価項目]N群とNI群のMPR(Major Pathologic Response、生存しうる腫瘍細胞10%以下)
[副次評価項目]毒性、周術期罹患率/死亡率、奏効率(ORR)、無再発生存期間、全生存期間など
主な結果は以下のとおり。
・44例が登録され、ニボルマブ単剤(N)群とニボルマブ・イピリムマブ併用(NI)群に無作為に1対1で割り付けられた。
・44例中41例(93%)が術前治療を完遂(N群96%、NI群90%)し、39例(89%)が手術を受けた(N群96%、NI群81%)。
・ITTグループのMPRはN群17%(4/23例)、NI群33%(7/21例)であった。
・手術実施例のMPRはN群19%(4/21例)、NI群44%(7/16例)であった。
・ORRはN群22%(5/23例)、NI群19%(14/221例)であった。
・頻度の高い治療関連有害事象は、疲労感(N群35%、NI群33%)、ざ瘡様皮疹(N群26%、NI群52%)などであった。
(ケアネット 細田 雅之)