肝細胞がん2次治療、ペムブロリズマブの有効性は?(KEYNOTE-240)/JCO

提供元:ケアネット

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公開日:2020/01/13

 

 既治療の進行肝細胞がん(HCC)患者に対する、ペムブロリズマブの有効性と安全性に関する結果が示された。第II相試験「KEYNOTE-224」において抗腫瘍活性と安全性が示されたことを踏まえて、無作為化二重盲検第III相試験「KEYNOTE-240」が実施されたが、米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のRichard S. Finn氏らは、全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)が事前に規定された統計学的有意性を満たさなかったことを報告した。著者は、「KEYNOTE-240試験の結果はKEYNOTE-224試験と一致しており、既治療のHCC患者におけるペムブロリズマブのリスク対効果比が良好であることは裏付けられた」と述べている。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2019年12月2日号掲載の報告。

 KEYNOTE-240試験は、27ヵ国119施設で実施された。対象は、ソラフェニブ治療中または治療後に病勢進行が確認された、またはソラフェニブに不耐容の進行肝細胞がん患者であった。適格患者を、ペムブロリズマブ+Best Supportive Care(BSC)群とプラセボ+BSC群に、2対1の割合で無作為に割り付け追跡した。

 主要評価項目はOSおよびPFSで、片側有意水準は、初回中間解析ではp=0.002、最終解析ではp=0.0174とした。安全性は、試験薬を1回以上投与された全患者で評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・2016年5月31日~2017年11月23日に、413例が無作為に割り付けられた。
・2019年1月2日時点での追跡期間中央値は、ペムブロリズマブ群13.8ヵ月、プラセボ群10.6ヵ月であった。
・OS中央値は、ペムブロリズマブ群13.9ヵ月vs.プラセボ群10.6ヵ月であった(ハザード比[HR]:0.781、95%CI:0.611~0.998、p=0.0238)。
・PFS中央値は、初回中間解析でペムブロリズマブ群3.0ヵ月vs.プラセボ群2.8ヵ月(HR:0.775、95%CI:0.609~0.987、p=0.0186)、最終解析ではそれぞれ3.0ヵ月vs.2.8ヵ月(HR:0.718、95%CI:0.570~0.904、p=0.0022)であった。
・Grade3以上の有害事象は、ペムブロリズマブ群で147例(52.7%)、プラセボ群で62例(46.3%)に発現し、治療関連有害事象はそれぞれ52例(18.6%)および10例(7.5%)であった。

(ケアネット)