ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、2020年5月14日、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)とイピリムマブ(商品名:ヤーボイ)の併用療法が、進行非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療薬として、全生存期間(OS)ほかの有効性評価項目において持続的な改善を示した第III相CheckMate-227試験のPart1の3年間の追跡調査の結果を発表した。
CheckMate-227の追跡調査、二ボルマブとイピリムマブの併用が生存ベネフィットを維持
CheckMate-227試験の中央値43.1ヵ月の追跡の結果、PD-L1発現1%以上の患者において、化学療法と比較して、二ボルマブとイピリムマブの併用療法は生存ベネフィットを維持した(HR:0.79、95%CI:0.67〜0.93)。PD-L1発現率1%以上での3年OS率は併用療法群で33%、化学療法群では22%、3年無増悪生存(PFS)率は、併用療法群で18%、化学療法群では4%であった。3年間奏効が持続したPD-L1発現1%以上の患者は、併用療法群38%、化学療法群では4%であった。
探索的解析におけるPD-L1発現1%未満の3年生存率は、併用療法群で34%、化学療法群では15%であった(HR:0.64、95% CI:0.51〜0.81)。
二ボルマブとイピリムマブの併用療法の安全性プロファイルは、NSCLCを対象とした試験でこれまでに報告されたものと一貫しており、新たな安全性シグナルは認められなかった。
これらCheckMate-227の追跡調査の結果は、 2020年米国臨床腫瘍学会(ASCO)において、口頭発表される予定。
(ケアネット 細田 雅之)