春は他人の「くしゃみ」が気になる季節/ノバルティスファーマ

提供元:ケアネット

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公開日:2021/01/28

 

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が収束をみせない中で迎える花粉症の季節。花粉症の患者さんは、くしゃみや目のかゆみ、鼻水などの諸症状で、マスクを外したり、顔を不用意に触れる機会が増えそうだ。

 万が一、COVID-19の感染者であった場合、周囲に感染させる恐れとなる「くしゃみ」について、ノバルティスファーマ株式会社は、「新型コロナウイルス感染症流行下における、くしゃみに対する意識・実態調査」と題し、アンケート調査を行い、その結果を発表した。

 今回の調査では、人のくしゃみに対する意識や、自分自身のくしゃみに対する意識と対策について探った。

アンケート調査の概要
 期間:2020年12月11日~12月13日
 対象:首都圏在住の20~40代の男女
 調査人数:600人

アンケートの概要
〔回答者の花粉症状況〕
・花粉症と自覚する人が56.5%
・花粉症と自覚する人のうち、1~4月の期間に症状が出るという人は85.5%
・「くしゃみ」が重症花粉症にあたる「1日に11回以上」の人は約半数の49.8%
・花粉症と自覚する人のうち、病院で治療を受けるという人は24.2%

〔くしゃみに対する意識〕
・COVID-19流行後、人の「くしゃみ」が気になる度合が増した人が80.3%
・場面別にみると、「電車の同じ車両内で」人が「くしゃみ」をしていると気になる人が89.5%、「飲食店内で」が87.7%、「職場のデスクで」が80.0%。一方、「家庭内で」は61.2%
・「くしゃみ」をする人がマスクをしていても「変わらず気になる」という人が8.7%、「少し安心するけどやはり気になる」という人が62.3%
・新型コロナウイルス感染症の流行後、自身が「くしゃみ」をした際に周囲の目が気になる度合が増した人は88.4%。家庭内では「特に気にならない」が40.3%

〔新型コロナウイルス感染症流行下における花粉症への意識〕
・花粉症による「くしゃみ」が人に感染させるリスクになると思う人が83.8%
・花粉症の治療に前年より力を入れたいと思っている人は23.9%(特に変わらない72.6%)

 以上のアンケート結果を受け、大久保 公裕氏(日本医科大学大学院医学系研究科頭頸部感覚器科学分野 教授)は、「新型コロナウイルス感染症の流行下では『くしゃみ』や『目のかゆみ』など花粉症の症状はリスクになるので、今シーズンはとにかく症状が出ないようにしなければならない。この点、7割もの人が治療に関して昨年と変わらないとしていることは心配」と不安をのぞかせるとともに、「重症花粉症の場合には、症状のひどさだけではなく、花粉量が少なくても症状が出やすく、症状を抑えるのは簡単ではないということがあるので、しっかりした対処が必要。重症度が高い患者さんの症状を抑えるための治療というのもあるので、重症度に応じた治療法を選択し、今年はしっかりと症状の発現を抑えるように努めていただきたい」と花粉症治療でのCOVID-19リスクへの対応を提案している。

(ケアネット 稲川 進)