ワクチンへの対応も、コロナ禍での肺がん診療指針改訂版を発刊/日本肺癌学会

提供元:ケアネット

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公開日:2021/02/19

 

 日本肺癌学会は、2021年2月14日、「COVID-19パンデミックにおける肺癌診療:Expert opinion」改訂版を公開した。

 初版は、感染拡大(第2波)の兆しが見えた2020年7月に、肺がん診療指針を示すことの重要性に鑑み、肺がん医療を担う医療者および病院管理者を利用者として想定し作成。作成にあたっては日本肺癌学会の関連委員会メンバーが、診療ガイドラインのエビデンスを背景にCOVID-19とがん診療に関する内外の文献を参照しつつ作成し、COVID-19による特殊な診療態勢に応用ができることを意図したものであった。

 第3波を迎え、COVID-19のワクチン接種が開始された現状に対応し、同ステートメントの改訂版を公表した。

 作成委員長である滝口裕一氏(千葉大学)に聞いた改訂点は下記。

・「背景と目的」2021年2月までの感染進捗状況を反映(第1章)
・「総論」疫学データを最新情報に更新(第2章)
・「肺癌治療の考え方」肺癌治療中に感染した場合の対応、隔離の原則、治療延期の原則、などの具体的記述を大幅に追加(第11章)
・「COVID-19ワクチン」の項を追加(第12章)

 そのほか、肺癌診療ガイドライン2020年版による治療の改訂部分に応じた細かい修正を行っているという。

(ケアネット 細田 雅之)