富士フイルム富山化学は、アビガン(一般名:ファビピラビル)について、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者を対象とした新たな第III相試験を国内で開始したことを、4月21日に発表した。本試験は、重症化リスク因子を有する、発症早期のCOVID-19患者において有効性・安全性を検証する二重盲検プラセボ対照試験。
アビガンについては、非重篤な肺炎を有するCOVID-19患者を対象とした国内第III相試験において主要評価項目で統計学的有意差を確認したことから、製造販売承認事項一部変更承認申請を行っている。
今回の第III相試験は、昨年実施した臨床試験の中でとくに発症早期の患者で症状改善を早める効果が示唆されたことから、重症化リスク因子を有する、発症早期のCOVID-19患者(発熱などの症状発現から72時間以内かつ基礎疾患や肥満などの重症化リスク因子を有する50歳以上のCOVID-19患者)を対象に、重症化した患者の割合を主要評価項目として有効性を検証していくという。
(ケアネット 金沢 浩子)