既治療の進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対するnab-パクリタキセルの有効性と安全性を評価する無作為化非盲検非劣性第II相J-AXEL試験の結果が発表された。
・対象:既治療(2レジメン以内)の進行NSCLC患者
・試験群:nabパクリタキセル(n-PTX)
・対照群:ドセタキセル(DTX)
・評価項目:
[主要評価項目]全生存期間(OS)非劣性検証
[副次評価項目]無増悪生存期間(PFS)、全奏効割合(ORR)、安全性、QOLなど
主な結果は以下のとおり。
・ 503例がnab-パクリタキセル群252例、ドセタキセル群251例に無作為に割り付けられた。
・OS中央値はnab-パクリタキセル群16.2ヵ月、ドセタキセル患者13.6ヵ月と、nab-パクリタキセル群はドセタキセル群に対する非劣性を達成した。(HR:0.85、 95.2%CI:0.68~1.07)。
・PFS中央値はnab-パクリタキセル群4.2ヵ月に対し、ドセタキセル群では3.4ヵ月であった(HR:0.76、95%CI:0.63~0.92、p=0.0042)。
・ORRはnab-パクリタキセル群29.9%、ドセタキセル群15.4%で、組織形に関係なく、nab-パクリタキセルで有意な改善を示した(p=0.0002)。
・Grade3以上の発熱性好中球減少症はnab-パクリタキセル群2%、ドセタキセル群22%、末梢神経障害はnab-パクリタキセル群10%、ドセタキセル群1%で発現した。
(ケアネット 細田 雅之)