進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対する新規PD-1阻害薬cemiplimabとプラチナダブレット化学療法の併用の有用性を検討した第III相EMPOWER-Lung3試験は、主要評価項目である全生存期間(OS)を達成し、中間解析で有効中止された。
EMPOWER-Lung3試験は、未治療のStage IVまたはStage IIIB/CのNSCLCにおいて、PD-L1発現および組織型(扁平上皮および非扁平上皮)に関係なく、cemiplimab+プラチナダブレット化学療法とプラチナダブレット化学療法単独を比較した無作為化多施設第III相試験。
466例の患者が登録され、cemiplimab 350 mg(n=312)またはプラセボ(n=154)に2対1に無作為に割り付けられた。結果、OS中央値はcemiplimab+化学療法群22ヵ月、化学療法単独群13か月で、cemiplimab+化学療法群で有意に改善した(ハザード比:0.71、95%信頼区間:0.53〜0.93、p=0.014)。cemiplimabの新しい安全性シグナルは特定されなかった。
試験の早期中止の決定は、中間分析中の独立データ監視委員会(IDMC)による推奨に基づいたもの。詳細な有効性と安全性のデータは、今後の医学会議で発表される予定。
(ケアネット 細田 雅之)