転移のある非小細胞肺がん(NSCLC)に対するペムブロリズマブとレンバチニブの併用は、Study111 / KEYNOTE-146試験で、抗腫瘍活性を示している。欧州免疫腫瘍学会(ESMO-IO 2021)では、未治療のNSCLC患者に対するペムブロリズマブ+レンバチニブの有用性を評価する第III相LEAP-007試験の結果が報告された。
ペムブロリズマブ+レンバチニブ群のPFS中央値6.6ヵ月
・対象:未治療のNSCLC(PD-L1≥1%、ECOG PS 0/1)
・試験群:ペムブロリズマブ200mg/日 3週ごと+レンバチニブ20mg/日 連日(ペムブロリズマブ+レンバチニブ群)
・対照群:ペムブロリズマブ200mg/日 3週ごと+プラセボ(ペムブロリズマブ群)
毒性発現または最大35サイクルまで投与
・評価項目:[主要エンドポイント]BICRによる無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)
ペムブロリズマブ+レンバチニブの未治療のNSCLC患者に対する有用性を評価した主な結果は以下のとおり。
・623例が1対1で2群に無作為に割付られた。患者の年齢中央値は66歳であった。
・OS中央値はペムブロリズマブ+レンバチニブ群14.1ヵ月、ペムブロリズマブ群16.4ヵ月で、事前に指定されたOSの無益基準を満たした(HR:1.10、95%CI:0.87~1.39、p=0.79744)。
・PFS中央値は、ペムブロリズマブ+レンバチニブ群6.6ヵ月、ペムブロリズマブ群4.4ヵ月、とペムブロリズマブ+レンバチニブ群で長かった(HR:0.78、95%CI:0.64~0.97、p=0.0064)。
・全奏効率はペムブロリズマブ+レンバチニブ群40.5%、ペムブロリズマブ群27.7%、とペムブロリズマブ+レンバチニブ群で良好であった(p=0.00037)。
・Grade3〜5の治療関連有害事象(TRAE)は、ペムブロリズマブ+レンバチニブ群の57.9%、ペムブロリズマブ群の27.7%で発現。Grade5のTRAEは、ペムブロリズマブ+レンバチニブ群の5.2%、ペムブロリズマブ群の1.9%で発現した。
(ケアネット 細田 雅之)