日本医師会・長島 公之常任理事が、『オンライン診療入門~導入の手引き~』作成について定例記者会見で報告した。本手引きは、かかりつけ患者に情報通信機器を用いたオンライン診療の実施を検討している医師を対象に必要な情報をとりまとめたもので、今後現場の意見などを踏まえ、適宜更新される予定。関連情報は日本医師会ホームページにまとめられている。
小規模でもオンライン診療を導入したい医師向け
長島氏は、「オンライン診療は、地域で患者さんに寄り添うかかりつけ医が、必要に応じて対面診療と適切に組み合わせて行うことで、患者さんの安全性と利便性を向上させることができる」と日医としての考えを述べた。
オンライン診療を始めるに当たっては、厚労省の「
オンライン診療の適切な実施に関する指針」を確認した上で、研修(無料)の受講が必須である(※「電話再診」のみなら不要)。研修プログラムは、5科目で計150分ほどの講義と各科目につき10題の演習問題を解くe-learning形式で、
厚労省のホームページから申し込むことができる。なお、「医籍登録番号」とその登録日付が必須項目となっている。
その他、オンライン診療で作成が必要となる同意書・治療計画のサンプルや、セキュリティやプライバシーに関する注意点、通話アプリを利用する手順などがまとめられ、あらかじめ確認・準備すべきことが具体的に示されている。
同氏は「本手引きの提供などの活動を通じて、かかりつけ医が必要な時に適切にオンライン診療を実施できるよう、日本医師会としてしっかりとサポートしていきたい」とまとめた。
(ケアネット 堀間 莉穂)