PD-L1高発現の進行NSCLCに対する1次治療として、3年間にわたり抗PD-1抗体cemiplimabが有効(EMPOWER-Lung1試験)/ESMO2022

PD-L1発現50%以上の進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対する抗PD-1抗体cemiplimabの1次治療は、3年間の追跡期間においてもプラチナダブレットと比べ、全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)を有意な改善を示した。トルコ・Istanbul University-CerrahpasaのMustafa Ozguroglu氏が、欧州臨床腫瘍学会(ESMO2022)で報告した。
・対象:PD-L1(TPS)≧50%の未治療のStageIIIB/CおよびStageIV扁平上皮/非扁平上皮NSCLC
・試験群:cemiplimab 350mgを3週ごとに最大108週間または増悪まで投与。増悪した場合は、cemiplimib継続かつ化学療法4サイクル追加のオプション
・対照群:プラチナダブレット化学療法4〜6サイクル投与。増悪した場合は、cemiplimab単剤投与へのクロスオーバーのオプション
・評価項目:
[主要評価項目]OS、PFS
[副次評価項目]奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、健康関連QOL、安全性
主な結果は以下のとおり。
・ITT解析対象は試験群357例、対照群355例であり、対照群のcemiplimabへのクロスオーバー率は75%であった。
・3年間フォローにおいて、試験群の対照群に対するOSおよびPFSのハザード比[HR](95%信頼区間[CI])はそれぞれ0.63(0.52~0.77、p=0.0001)、0.56(0.47~0.67、p=0.0001)であり、対照群での高いクロスオーバー率にもかかわらず、OS、PFSともに試験群での有意な改善効果が認められた。
・PD-L1 50%以上のITT解析対象は、試験群284例、対照群281例であり、3年間フォローにおいて、試験群の対照群に対するOS、PFSのHR(95%CI)はそれぞれ0.57(0.46~0.71、p=0.0001)、0.51(0.42~0.62、p=0.0001)であった。
・Grade3以上の有害事象の発現率は、試験群が45.8%、対照群が51.6%であった。
以上の結果を受け、Ozguroglu氏は「PD-L1が50%以上の進行期および転移のあるNSCLCに対して、cemiplimab単剤療法は1次治療の新たな選択肢になる」とまとめた。
(ケアネット)
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