非専門医が使える「糖尿病治療のエッセンス」2022年版/日本糖尿病対策推進会議

わが国の糖尿病患者数は、糖尿病が強く疑われる予備群を含め約2,000万人いるとされているが、糖尿病の未治療者や治療中断者が少なくない。
そこで、糖尿病診療のさらなる普及を目指し、日本糖尿病学会をはじめとする日本糖尿病対策推進会議は、糖尿病治療のポイントをとりまとめて作成した『糖尿病治療のエッセンス(2022年版)』を制作し、日本医師会のホ-ムページより公開した。糖尿病治療のエッセンスの改訂は今回で5回目となる。
糖尿病治療のエッセンスの今改訂では、(1)かかりつけ医から糖尿病・腎臓の専門医・専門医療機関への照会基準を明確に解説、(2)最新の薬剤情報へアップデートなど、よりわかりやすい内容に見直しを行った。
『糖尿病治療のエッセンス(2022年版)』主な内容と使用図表の一覧
(主な内容)1)糖尿病患者初診のポイント
2)治療目標・コントロール指標
3)治療方針の立て方
4)食事療法・運動療法 薬物療法のタイミングと処方の実際
5)糖尿病合併症 医療連携
(使用図表)
図1 糖尿病の臨床診断のフローチャート
図2 血糖コントロール目標
図3 高齢者糖尿病の血糖コントロール目標(HbA1c値)
図4 糖尿病患者の治療方針の立て方
図5 有酸素運動とレジスタンス運動
図6 かかりつけ医から糖尿病専門医・専門医療機関への紹介基準
図7 かかりつけ医から腎臓専門医・専門医療機関への紹介基準
表1 その他のコントロール指標
表2 主な経口血糖降下薬の特徴(赤字は重要な副作用)
表3 GLP-1受容体作動薬 (リベルサス以外は注射薬)
表4 インスリン注射のタイミング、持続時間と主な製剤の比較
表5 基礎インスリン製剤とGLP-1受容体作動薬の配合注射薬
表6 代表的なインスリンを用いた治療のパターン
表7 糖尿病性腎症病期分類
図 2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム
別表 安全な血糖管理達成のための糖尿病治療薬の血糖降下作用・低血糖リスク・禁忌・服薬継続率・コストのまとめ
同会議では「糖尿病診療は新しい取り組みや薬物療法など、そのとりまく環境は大きく変化している。本書を活用し、最新の知見について理解を深め、日常診療において、糖尿病患者の早期発見、治療に役立てて、糖尿病診療に携わる医療関係者にとって医療連携のツールとして、その発展につながることを願っている」と『糖尿病治療のエッセンス(2022年版)』に期待を寄せている。
(ケアネット 稲川 進)
参考文献・参考サイトはこちら
関連記事
糖尿病診療コレクション
糖尿病診療コレクション(2017/03/08)

4つのステップで糖尿病治療薬を判断/日本糖尿病学会
医療一般(2022/09/08)

最新の薬剤情報追加の糖尿病治療ガイド2022-23/日本糖尿病学会
医療一般(2022/05/02)
[ 最新ニュース ]

FDAへの医療機器メーカーの有害事象報告、3分の1が遅延/BMJ(2025/04/04)

フィネレノン、2型DMを有するHFmrEF/HFpEFにも有効(FINEARTS-HFサブ解析)/日本循環器学会(2025/04/04)

急性GVHDとICANSに対する新たな診断法の開発/日本造血・免疫細胞療法学会(2025/04/04)

市中肺炎へのセフトリアキソン、1g1日2回vs.2g1日1回~日本の前向きコホート(2025/04/04)

抗精神病薬の血中濃度、年齢や性別の影響が最も大きい薬剤は(2025/04/04)

遺伝性消化管腫瘍診療に対する多施設ネットワークの試み/日本臨床腫瘍学会(2025/04/04)

幹細胞治療が角膜の不可逆的な損傷を修復(2025/04/04)

普通車と軽自動車、どちらが安全?(2025/04/04)
[ あわせて読みたい ]
Dr.大塚の人生相談(2024/02/26)
災害対策まとめページ(2024/02/05)
IBD(炎症性腸疾患)特集(2023/09/01)
旬をグルメしながらCVIT誌のインパクトファクター獲得を祝福する【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第63回(2023/08/29)
エキスパートが教える痛み診療のコツ(2018/10/11)
医療者向け『学校がん教育.com』(2022/12/01)
アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11)
アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11)
診療所売買に関心がある方に!マンガ連載をまとめた冊子プレゼント【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第43回(2022/10/17)
今考える肺がん治療(2022/08/24)