血管性認知症やパーキンソン病認知症と尿酸値との関連~メタ解析

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2023/02/21

 

 中国・Shenyang Medical CollegeのQian Li氏らは、尿酸値と血管性認知症(VaD)およびパーキンソン病認知症(PDD)との関連を調査するため、メタ解析を実施した。その結果、尿酸値はPDDとの関連が認められたが、VaDとは認められなかった。著者らは、本研究がVaDやPDDの病態生理に関する知識を強化し、予防や治療戦略の開発促進に役立つことが期待されるとしている。Neurological Sciences誌オンライン版2023年1月24日号の報告。

 2022年5月までに公表された関連研究を、PubMed、Embase、Web of Science、Cochrane Collaboration Databaseより検索した。プール分析、感度分析、出版バイアスの評価を実施した。すべての分析にSTATA 16を用いた。

 主な結果は以下のとおり。

・12件の研究より2,097例を分析に含めた。
・プール分析では、尿酸値はVaDとの関連は認められなかったが(WMD:
-10.99μmol/L、 95%信頼区間[CI]:-48.05~26.07、 p=0.561)、PDDとは関連が認められた(WMD:-25.22μmol/L、95%CI:-43.47~-6.97、p=0.007)。
・感度分析および出版バイアスの評価において、統計学的に安定性および信頼性が認められた。

(鷹野 敦夫)