今後もマスクをする人は約4割/アイスタット

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2023/05/05

 

 2023年5月8日より新型コロナウイルス感染症の感染法上の位置付けが、2類から5類へ移行することで施策が大きく変わる。今後、一般市民は新型コロナウイルス感染症にどのように対応していくのか。マスクの着用は個人の自由になるが、はたしてどのように考えているのか。株式会社アイスタットは4月13日に「今後のマスク着用&コロナワクチン接種」に関するアンケートを行った。

 アンケート調査は、セルフ型アンケートツール“Freeasy”を運営するアイブリッジ株式会社の全国の会員20~59歳の有職者300人が対象。

調査概要

形式 Webアンケート形式
調査日 2023年4月13日
回答者 セルフ型アンケートツールFreeasyに登録している20歳~59歳・有職者の会員
300人
調査機関 株式会社アイスタット

アンケート概要

・現在、「脱マスク」の人は1割未満、「マスク依存」の人は4割近く。
・気温・湿度が高い季節が到来しても「脱マスク」の人は1割未満。現在と変わらず。
 その一方、「マスク依存」の人は約4割から約2割に減少。
・他人がマスクをしていなことにイラっとする人は2割近く。
・コロナワクチン接種を「受けたことがない人」は、マスクを「常につけている」が最多。
・ワクチン接種が有料化になった場合、接種意向率は約2割。
・コロナ予防対策率は約7割近く。ただし、同社前回調査(2020年11月)より12%減少。
・現在のコロナ予防対策の第1位は「手洗い」、第2位は「マスク着用」、密対策は減少。
・コロナ禍で定着した予防対策、今後も継続して欲しいものは「ワクチン無料化」が最多。
・コロナに感染することが怖い人は4割、同社前回調査(2020年5月)の8割から半減。

約4割の回答者が「マスクをはずせるシーンでもはずさない」と回答

 質問1で「政府が示したマスクの着用が必要のない場面で、現在マスクをはずしているか」(単回答)を聞いたところ、「常につけている」「状況に応じて着脱しているが、はずす比率は以前と変わらない」が共に38.0%で最も多く、「状況に応じて着脱しているが、はずす比率の方が高い」が18.7%、「常にはずしている」が5.3%の順で多かった。回答者の属性別で「常につけている」と回答した人は、「20・30代」「女性」「四国・中国・九州地方・沖縄」に多かった。一方、「常にはずしている」と回答した人は、「20・30代」「男性」「関東地方」に多かった。

 質問2で「政府が示したマスクの着用が必要のない場面で、今後マスクをはずすか」(単回答)を聞いたところ、「状況に応じて着脱するが、はずす比率は現在と変わらない」が36.3%、「状況に応じて着脱するが、はずす比率は現在より高い」が32.0%、「常につけている」が23.7%、「常にはずす」が8.0%の順で多かった。また、「現在」と「今後」の全体のマスク着用動向では、気温、湿度が高い季節が到来しても脱マスクの人は1割未満で、「現在」と変わらず低く、今後の熱中症のリスクが懸念される結果だった。

 質問3で「他人がマスクをしていないことにイラっとするか」(単回答)を聞いたところ、「そう思わない」が49.7%、「どちらでもない」が31.3%、「そう思う」が19.0%の順で多かった。参考までに「そう思う」と回答した人の特徴を調べてみると、「現在、マスクを常につけている」「コロナワクチン4回目・5回目接種完了」「コロナに感染したことがある」を回答した人ほど多かった。

 質問4で「コロナワクチン予防接種回数」(単回答)を聞いたところ、「4回目・5回目接種完了」と回答した人は4割、一方、何らかの理由でワクチン接種を途中で見送った「1回目・2回目・3回目接種完了」と回答した人は4割、「受けたことがない」と回答した人は2割だった。参考に「マスク着用状況」との関連で調べてみると、「4回目・5回目接種完了」と回答した人は「状況に応じて着脱」が最も多く、「受けたことがない」を回答した人は「常につけている」が最も多かった。

 質問5で「今後のコロナワクチン予防接種意向」(単回答)を聞いたところ、「無料化なら状況をみて接種」が32.0%、「有料化、無料化に関わらず接種しない」が30.3%、「無料化なら必ず接種」が20.3%、「有料化でも状況をみて接種」が14.7%、「有料化でも必ず接種」が2.7%の順で多かった。

今後も続けて欲しい施策の最多は「ワクチン接種の無料化」で43%

 質問6で「新型コロナウイルス予防対策の実施」(単回答)を聞いたところ、「やや対策を実施している」が44.0%、「きちんと対策を実施している」が23.7%、「どちらでもない」が18.0%の順で多かった。「きちんと対策」「やや対策」を足し合わせた「実施している」の割合をみると67.7%となり、約7割近くの人が何らかの予防対策を実施していることが明らかとなった。

 質問7で「現在、日常生活で注意して行っていること」(複数回答)を聞いたところ、「手洗い」が80.0%、「マスク着用」が71.3%、「アルコール・エタノール消毒の利用」「うがい」が共に52.3%と多かった。参考に過去の同社調査(2020年5月)と比較すると、今回はすべての内容で予防対策の実施割合が減少した。減少した対策の第1位は48%減の「不要な外出を控える」、第2位は31%減の「集会・イベントに参加しない」、第3位は29.3%減の「人混みを避ける・時差通勤」だった。

 質問8で「コロナ禍予防対策で定着したもので、今後も継続して欲しいと思うもの」(複数回答)を聞いたところ、「ワクチン予防接種の希望者は無料化」が43%、「入店時のアルコール除菌」が32%、「マスク着用の推奨」が23.7%の順で多かった。参考に年代別では、20代で「テレワーク」「黙食」「リモート会議」が多く、40代で「正面・側面にアクリル板」「マスク着用の推奨」「ビュッフェの手袋」が多く、50代で「入店時のアルコール除菌」「コロナワクチン予防接種の希望者は無料化」「注文用のタブレット」「時差出勤」が多かった。

 質問9で「(コロナ禍と日常生活で)自身があてはまるもの」(複数回答)を聞いたところ、「コロナに感染することが怖い・不安」が40.3%で最も多かった。過去の同社調査(2020年5月)と比較すると、「怖い」の割合が81%から40.3%と半減していた。

(ケアネット 稲川 進)