新型コロナの発生状況、「定点把握」の発表開始/厚労省

提供元:ケアネット

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公開日:2023/05/23

 

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について、2023年5月8日から感染症法上の5類感染症の位置づけとなり、新規患者数の発生状況等の把握は、定点医療機関(全国約5,000ヵ所のインフルエンザ/COVID-19定点)からの報告に基づくものとなった。厚生労働省は5月19日に、これに基づく発生状況の発表を開始した。今回の発表では、5月8~14日の発生状況が報告された。今後、発生状況等については、毎週金曜日14時を目途に公表される予定。

 なお、今回の発表では、5類感染症への位置づけ変更前となる5月7日までの推移も示している。ただし、これはHER-SYS(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理システム)を活用してこれまで入力された定点医療機関による報告数を集計(5月17日17時時点)したものであり、各定点医療機関からの報告がHER-SYS上明らかでない場合は含まれないため、すべての定点医療機関による報告数が網羅されていない点に留意が必要となる。

 5月19日時点での報告では、5月8~14日の新型コロナの定点医療機関報告数の総数は1万2,922件で、都道府県別で多い順に、東京都(994件)、北海道(964件)、神奈川県(838件)、埼玉県(783件)となっている。定点当たりの全国平均は2.63件であった。前週(1.80件)と比べて微増となっている。都道府県別の定点当たりの報告数は、多い順に、沖縄県(6.07件)、石川県(4.90件)、北海道(4.36件)、新潟県(4.30件)、山梨県(4.22件)、富山県(4.17件)となっている。

 G-MIS(医療機関等情報支援システム)における新型コロナの新規入院患者数についても発表された。5月8日以降は、ICU入院中の患者数について独立した項目として報告される。今回の報告では、5月8~14日の新型コロナによるICU入院中の患者(7日間平均)は42例、ECMOまたは人工呼吸器管理中の患者は18例であった。

(ケアネット 古賀 公子)