インフルワクチン接種、コロナ前後でどう変化した?

提供元:ケアネット

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公開日:2023/11/02

 

 コロナ禍を経て、インフルエンザワクチン接種に対する意識はどう変化しただろうか。米国・ブリガム・ヤング大学のTy J. Skyles氏らによる研究の詳細が、Journal of Community Health誌オンライン版2023年9月11日号に報告された。

 本研究では、同大学に通う440人の学生にアンケートを実施し、2007年のデータと比較した。アンケートでは、インフルエンザワクチン接種に対する意識の実態および過去16年間の変化の要因を調査した。また、回答者には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の経験やCOVID-19によるワクチン接種への意識の変化についても質問した。

 主な結果は以下のとおり。

・大学生のインフルエンザワクチン接種率は、2007年の12.4%から2023年には30.5%に増加したことがわかった。
・ワクチン未接種者の意識について、2007年と比較し、費用が28%、ワクチン接種によるインフルエンザ罹患への恐れが20%、副作用への恐れが17%、情報不足が15%、それぞれ低下した。
・ワクチン接種を避ける大きな要因としては、時間、利便性、ワクチン接種によるリスクが挙げられた。
・医療提供者や保護者から受けるワクチン接種奨励の効果は薄れてきている。
・COVID-19の流行はワクチンに対する考え方に変化をもたらし、ワクチン疲れが大きな要因となっている。
・支持政党がインフルエンザワクチン接種の予測因子となり、保守派ほどワクチン接種をしない傾向があった。
・個人の安全から公共の安全へと、関心が変化したことも認められた。

(ケアネット 石原 菜保子)