抗PD-1抗体dostarlimab+化学療法が進行子宮体がんの生存改善(RUBY)/SGO2024

提供元:ケアネット

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公開日:2024/04/01

 

 新たな抗PD-1抗体dostarlimabと化学療法の併用が進行子宮体がんの全生存期間(OS)を改善した。

 10年以上もの間、原発進行または再発子宮体がんに対する1次治療は化学療法であった。しかし、長期成績は不良でOS中央値は3年未満であった。進行または再発子宮体がんに対するdostarlimabと化学療法の併用はミスマッチ修復機能欠損(dMMR)/高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)と全集団のOS傾向を初回の中間解析で改善した。米国婦人科腫瘍学会(SGO2024)では、米国・ワシントン大学のMathew A. Powell氏が2回目の中間解析としてOS、無増悪生存期間(PFS)、PFS2および安全性の結果を発表した。

・対象:未治療または再発進行子宮体がん
・試験群:dostarlimab+カルボプラチン+パクリタキセル 3週ごと6サイクル→dostarlimab 6週ごと3年以内(dostarlimab+CP群、245例)
・対照群:プラセボ+カルボプラチン+パクリタキセル 3週ごと6サイクル→プラセボ 6週ごと3年以内(プラセボ+CP群、249例)
・評価項目
[主要評価項目]治験担当医評価のPFS、OS
[副次評価項目]BICR評価のPFS、PFS2、全奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、安全性など

 主な結果は以下のとおり。

[全集団]
・OS中央値はdostarlimab+CP群44.6ヵ月、プラセボ+CP群28.2ヵ月(ハザード比[HR]:0.69、95%信頼区間[CI]:0.54~0.89、p=0.002)
・PFS2中央値はdostarlimab+CP群32.3ヵ月、プラセボ+CP群18.4ヵ月(HR:0.66、95%CI:0.52~0.84)
[dMMR集団]
・OS中央値はdostarlimab+CP群未到達、プラセボ+CP群31.4ヵ月(HR:0.32、95%CI:0.17~0.63、名目上p=0.0002)
・PFS2中央値はdostarlimab+CP群未到達、プラセボ+CP群21.6ヵ月(HR:0.33、95%CI:0.18~0.63)
[ミスマッチ修復機能正常(pMMR)集団]
・OS中央値はdostarlimab+CP群34.0ヵ月、プラセボ+CP群27.0ヵ月(HR:0.79、95%CI:0.60~1.04、名目上p=0.0493)
・PFS2中央値はdostarlimab+CP群24.6ヵ月、プラセボ+CP群15.9ヵ月(HR:0.74、95%CI:0.57~0.97)
[安全性]
Grade3以上の治療関連有害事象はdostarlimab+CP群の72.2%、プラセボ+CP群の60.2%に発現した。

(ケアネット 細田 雅之)

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