小林製薬のサプリ問題、日本腎臓学会がアンケート中間報告 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2024/04/03 小林製薬が製造販売する『紅麹コレステヘルプ』摂取者の腎障害を含む健康被害の報告が相次いでいる―。これを受け、日本腎臓学会は3月29日より学会員を対象とした「紅麹コレステヘルプに関連した腎障害に関する調査研究」アンケートを開始。中間報告として、3月31日19時時点で47例の報告が寄せられ、本アンケートでは死亡例はなかったことを明らかにした。 本学会理事長の南学 正臣氏(東京大学大学院医学系研究科 科長・医学部長)と副理事長の猪阪 善隆氏(大阪大学大学院医学系研究科 腎臓内科学 教授)は「健康被害と紅麹コレステヘルプとの因果関係については科学的な検証が必要と考えております。原因物質については、候補物質に関する報道がなされていますが、今後、厚生労働省が国立医薬品食品衛生研究所とともに網羅的探索かつ発生機構の解明を行うことになっています。紅麹コレステヘルプに関連した健康被害として、この中間報告でお示しした以外の病態を否定するものではありませんが、被疑薬を服用された場合、被疑薬の服用を中止するとともに、腎機能検査や尿蛋白に加えて、尿糖や血清カリウム値、尿酸値、リン値、HCO3-値の測定は重要と思われます。今回の報告は中間報告であり、暫定的なものであることをご理解の上、診療にお役立てください」としている。 報告された患者背景や臨床所見については、日本腎臓学会のホームページ内の『「紅麹コレステヘルプに関連した腎障害に関する調査研究」アンケート調査(中間報告)』に詳細が示されている。 なお、本アンケートは問題となっているサプリメント摂取者の臨床的特徴の概要を調査し、一般診療に役立てることを目的に実施されており、日本腎臓学会の会員医師を対象に4月30日まで回答を受け付けている。 (ケアネット 土井 舞子) 参考文献・参考サイトはこちら 日本腎臓学会 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 第91回 紅麹コレステヘルプ関連腎障害の臨床データ 現場から木曜日(2024/04/04) 小林製薬サプリ摂取者、経過観察で注意すべき検査項目・フォローの目安 医療一般(2024/04/09) 腎臓学会が紅麹サプリ調査を実施、多い症状は?【早耳うさこの薬局がざわつくニュース】第129回 早耳うさこの薬局がざわつくニュース(2024/04/09) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 小児がん、定期的な症状スクリーニングで苦痛な症状が改善/JAMA(2024/11/21) 米国民の幸福度、国内格差を人間開発指数で解析/Lancet(2024/11/21) エンパグリフロジン投与終了後もCKDの心・腎保護効果が持続、レガシー効果か?(解説:栗山哲氏)(2024/11/21) 心臓MRIによるLGEはLVEFより拡張型心筋症のリスクをより良く予測する(解説:佐田政隆氏)(2024/11/21) 肺動脈性肺高血圧症治療剤ユバンシ配合錠が発売/ヤンセン(2024/11/21) TN乳がんへのサシツズマブ ゴビテカン、販売開始/ギリアド(2024/11/21) ROS1陽性NSCLCへの新たな選択肢レポトレクチニブ、その特徴は?/BMS(2024/11/21) 低リスク肺塞栓症がん患者のVTE再発、リバーロキサバン18ヵ月vs. 6ヵ月(ONCO PE)/AHA2024(2024/11/21) 大腸がん検診、現時点では血液検査よりも大腸内視鏡検査が優れる(2024/11/21) うつ病に対するブレクスピプラゾール補助療法、安定後は継続または中止?(2024/11/21) [ あわせて読みたい ] Dr.大塚の人生相談(2024/02/26) 災害対策まとめページ(2024/02/05) IBD(炎症性腸疾患)特集(2023/09/01) 旬をグルメしながらCVIT誌のインパクトファクター獲得を祝福する【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第63回(2023/08/29) エキスパートが教える痛み診療のコツ(2018/10/11) 医療者向け『学校がん教育.com』(2022/12/01) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11) 診療所売買に関心がある方に!マンガ連載をまとめた冊子プレゼント【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第43回(2022/10/17) 今考える肺がん治療(2022/08/24)