過去10年間の循環器領域の主要4誌のすべての論文について、米国・マウントサイナイ医科大学のRidhima Goel氏らが調査したところ、女性著者の割合は低いままであることがわかった。Journal of the American College of Cardiology誌2024年6月18日号に掲載。著者らは「循環器領域における女性の活躍を促進し公平な機会を提供するために、行動喚起が必要」としている。
本研究では、2010年1月1日~2019年12月31日に循環器領域の主要な雑誌(Journal of the American College of Cardiology、European Heart Journal、Journal of the American Medical Association Cardiology、Nature Reviews Cardiologyの4誌)に掲載されたすべての論文を調査した。
主な結果は以下のとおり。
・1万8,535論文の著者11万1,562人のうち女性は20.6%で、47.7%の論文に女性著者がいなかった。
・この10年間で女性著者の割合は低いままであり(2010年20.7%→2019年21.4%)、エディトリアルで最も低く(14.8%)、研究論文で最も高かった(21.8%)。
・筆頭著者(34.6%)および最終著者(47.6%)の女性は、他国に比べ米国の医療機関に所属する女性が多かった。
・女性が筆頭著者または最終著者の論文では、男性が筆頭著者または最終著者の論文と比べて、女性の中間著者の割合が高かった(筆頭著者:29.4% vs.20.5%、最終著者:30.6% vs.21.3%)。
(ケアネット 金沢 浩子)