摂食障害の死亡率は10年間でどう変化しているか

提供元:ケアネット

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公開日:2025/03/05

 

 摂食障害患者では、死亡率の上昇が報告されている。しかし、過去10年間のメタ解析では、すべての摂取障害における死亡率の最新かつ包括的な評価は行われておらず、潜在的なリスク因子を調査した研究もない。オーストラリア・メルボルン大学のIsabel Krug氏らは、摂食障害のタイプ別死亡率を明らかにするため、2010〜24年の最新研究に基づくシステマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Clinical Psychology Review誌2025年3月号の報告。

 2010〜24年10月29日に公表された研究を各種データベース(PsycINFO、MEDLINE、Embase、Web of Science)よりシステマティックに検索した。対象研究は、摂食障害と診断された患者における標準化死亡比(SMR)を検討した研究とした。摂食障害の診断には、正式な診断と自己報告によるものを含めた。ランダム効果メタ解析を実施し、研究全体の推定値をプールした。異質性の予測因子を調査するため、メタ解析を行った。

 主な内容は以下のとおり。

・エフェクトサイズのSMRのメタ解析では、摂食障害患者では死亡リスクが上昇していることが明らかとなった(加重SMR:3.39、95%信頼区間[CI]:2.90〜3.95、p<0.001、I2=95.1%、Q[df=68]:1492.39、p<0.001、k=74)。
・摂食障害患者の死亡リスクは、サブタイプとは無関係であった。
・SMRが最も高かったサブタイプは、神経性やせ症であり、次いで特定不能な摂食障害、神経性過食症、過食性障害の順であった。
 【神経性やせ症】SMR:5.21、95%CI:4.10〜6.62、k=30
 【特定不能な摂食障害】SMR:2.51、95%CI:1.84〜3.44、k=8
 【神経性過食症】SMR:2.20、95%CI:1.77〜2.73、k=18
 【過食性障害】SMR:1.46、95%CI:1.04〜2.03、k=3

 著者らは「摂食障害患者は死亡リスクが著しく高く、とくに神経性やせ症患者で顕著だった。摂食障害の死亡率に影響する主要な因子を特定し、より適切な予防可能な介入に導くためにも、本研究結果は重要である」とまとめている。

(鷹野 敦夫)