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自転車こぎに変形性膝関節症の予防効果?

提供元:HealthDay News

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公開日:2024/06/03

 

 生涯を通じて定期的に自転車に乗っている人は、膝に頻回に痛みが生じたり、放射線検査で確認された変形性膝関節症(radiographic osteoarthritis;ROA)や症状のあるROA(symptomatic radiographic osteoarthritis;SOA)に罹患したりする可能性の低いことが、新たな研究で明らかになった。米ベイラー医科大学アレルギー・免疫・リウマチ病学分野のGrace Lo氏らによるこの研究の詳細は、「Medicine & Science in Sports & Exercise」に4月11日掲載された。

 医師はしばしば、変形性膝関節症を予防するために定期的に運動することを推奨するが、運動の種類によって膝にもたらされる効果は異なる。今回の研究では、米国立衛生研究所(NIH)が後援する、変形性膝関節症に関する全国規模の調査研究であるOsteoarthritis Initiative(OAI)への参加者2,607人(平均年齢64.3歳、男性44.2%、平均BMI 28.5)のデータを用いて、自転車での活動歴と変形性膝関節症の症状や構造上のアウトカムとの関連が検討された。対象者は質問票を通じて、12〜18歳、19〜34歳、35〜49歳、50歳以上の年齢層で分けた4つの時期に最もよく行った上位3つの自転車での活動(屋外、自宅でのサイクリングマシン、スピニングバイクなど)について、その活動を行った年数、年間の活動月数、および月当たりの回数を報告した。

 その結果、いずれの時期かを問わず、自転車での活動経験がある人ではない人に比べて、膝の痛みを報告するリスクが17%、ROAリスクが9%、SOAリスクが21%低いことが明らかになった。これらのリスクは、自転車で活動した時期が増えるほど低下することも示された。

 研究グループは、本研究で用いた自転車での活動歴に関するデータは後ろ向きに集められたものである点を、本研究の限界として述べている。ただし、参加者は、活動歴を報告する際に自転車と変形性膝関節症との関連に関する仮説を知らなかったため、想起バイアスが生じるリスクは低かったとしている。

 Lo氏はベイラー医科大学のニュースリリースの中で、「この観察研究から得た重要ポイントは、人生の後半に膝の痛みや変形性膝関節症を発症することが心配な人は、自転車に乗ることがその防止策として役立つ可能性があること、また、生涯を通じて自転車に乗る頻度が高いほど、膝の健康が良い状態で保たれる可能性も高まるということだ」と述べている。

[2024年5月15日/HealthDayNews]Copyright (c) 2024 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら