16歳超55歳未満の男性は入院中にAKIリスクが上昇

提供元:HealthDay News

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公開日:2025/01/21

 

 16歳超55歳未満の男児および男性は、入院中に急性腎障害(AKI)を発症するリスクが高いという研究結果が、「American Journal of Kidney Disease(AJKD)」に10月22日掲載された。

 米イェール大学医学部のLadan Golestaneh氏らは、女性ホルモンが腎臓病の予防に効果があると示唆されていることに注目し、ライフサイクル上のホルモン的に異なる年齢層別に、性別とAKI発症率の関連の強さを検討する前向きコホート研究を実施した。2015年10月15日から2019年1月1日の間にモンテフィオーレ医療システム傘下の病院に入院した全患者から、腎不全または産科の診断を受けた患者を除外したデータが含まれた。

 全体では、13万2,667人が23万5,629回の入院を経験した(総入院回数のうち女性が55%)。解析の結果、入院患者のうち黒人は30.5%、ヒスパニック系は10.3%であった。全体では、入院の22.9%でAKIが発生した。調整モデルでは、年齢と性別との間に有意な相互作用が見られた。全年齢層において、男児と男性のAKIリスクは高く、その関連性は16歳超55歳未満の年齢層でより顕著であり、この年齢の男性のオッズ比は1.7であった。事前に設定された入院の種類にかかわらず、年齢に基づくパターンは一貫していた。感度分析の結果、エストロゲンを処方された55歳以上の女性は、処方されていない女性よりもAKIのオッズが低いことが分かった。

 Golestaneh氏は、「私たちの研究では、女性ホルモンによる保護効果が最も高いのは月経中の女性であり、思春期前の女性には見られず、閉経期の開始とともに低下することが示されている」と述べている。

 なお複数人の著者が、Axon Therapies社、Horizon Therapeutics社、アストラゼネカ社との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。

[2024年11月8日/HealthDayNews]Copyright (c) 2024 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら