CRT-DはNYHA分類II/III度心不全の全死亡を14年後まで減少させる(解説:原田和昌氏)
心臓再同期療法(CRT)は、QRS幅が広いHFrEF患者にベネフィットがある。それら患者の大半が植込み型除細動器(ICD)適応患者でもあることから、ICD+CRTにより死亡、心不全入院が低下するかを、2010年に多施設共同二重盲検無作為化試験のRAFT試験は調べた。ICDにCRTを追加すると平均追跡期間40±20ヵ月時点で、ICD単独よりも死亡または心不全によるあらゆる入院の割合が減少した。試験に参加した施設のうち、被験者数が多かった8施設の1,050例を長期追跡し、ICD+CRTの有効性が持続するかを評価した結果が、カナダ・アルバータ大学のSapp氏らによりRAFT長期アウトカム試験として報告された。