進行胃がん治療におけるベバシズマブのバイオマーカーの検討:無作為化第III相試験(AVAGAST)での評価 進行胃がんの1stライン治療において、ベバシズマブ(商品名:アバスチン、胃がんには未承認)を化学療法と併用する場合の転帰を予測するバイオマーカーとして、血漿VEGF-Aと腫瘍neuropilin-1が候補となることが、5月7日付Journal of Clinical Oncology誌オンライン速報版に掲載された。これは、未治療の局所進行または転移性胃がん患者における、化学療法へのベバシズマブ併用の有用性を検討した無作為化第III相試験であるAVAGASTにおいて評価されたもの。Eric Van Cutsemらが報告した。
【第56回日本リウマチ学会】 新規TNF抗体の患者QOLに与える影響 ~迅速かつ持続的な改善~ 2012年4月26日~28日に第56回日本リウマチ学会総会・学術集会が品川で開催された。その中で開発中のTNF抗体「セルトリズマブペゴル(以下CZP)」の日本での臨床試験(HIKARI試験、J-RAPID試験)の患者QOL改善効果に関する解析結果が東京女子医科大学 山中寿氏によって報告された。
精神疾患患者におけるメタボリックシンドローム発症要因は? 精神疾患患者における心血管イベント発症要因の一つとして葉酸が関与しているといわれている。特にメチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)やカテコール-o-メチルトランスフェラーゼ(COMT)の異常がリスクを増大させると考えられる。Ellingrod氏らはこれら遺伝子異型が抗精神病薬とメタボリックシンドロームとの関係にどのような影響を及ぼすのかを分析した。
職場におけるうつ病患者に対し電話認知行動療法は有効か? 年々増加している職場におけるうつ病は、生産性の低下など大きな社会的損失をきたす。そのため、様々な治療法が検討されている。古川氏らは職場における小うつ病(閾値下うつ病)および労働効率が低下している状態(presenteeism)に対する電話認知行動療法(tCBT)の有効性を検討した。古川氏らは「tCBTは職場におけるうつ病患者への簡便な治療法のひとつとなりうるが、さらに長期間の検討が必要である」と結論づけている。
自殺念慮はBMIとも関連(日本人の若者) 体重の認識(BWP:Body Weight Perception)だけでなく低BMI(Body Mass Index)が若者の自殺念慮や自傷行為のハイリスク因子であるかどうかはまだ明らかになっていない。木下氏らは日本人の若者18,104名に対し自己評価によるアンケート調査を実施し、低BMIと自殺念慮・自傷行為との関連を分析した。
うつ病を合併した糖尿病患者では認知症のリスク上昇 うつ病は認知症の危険因子であるといわれているが、糖尿病患者での報告は少ない。Katonらはうつ病を合併した2型糖尿病患者における認知症発症リスクを調査したところ、糖尿病単独患者と比較してリスクの増加が認められた。
C型慢性肝炎治療薬テラビック投与1週間以内は週2回以上の腎機能検査を -テラビック投与直後における急性腎不全- 田辺三菱製薬株式会社は9日、C型慢性肝炎治療薬テラビック錠250mg(一般名:テラプレビル)について、投与直後の急性腎不全等の重篤な腎機能障害が認められたことを受け、「適正使用に関する重要なお知らせ」を発表し、投与開始 1 週間以内の腎機能検査(週2回)を実施するなどの注意を呼びかけた。
内臓脂肪に及ぼす影響は、ARB間で差があるのか?-メタボリックシンドロームを合併した高血圧- メタボリックシンドロームと診断された本態性高血圧症患者における内臓脂肪組織の減少に関してARB間で差がある可能性がDiab Vasc Dis Res誌オンライン速報版に5月4日、掲載された。これは岡山大学の村上和敏氏らによる無作為化比較試験Abdominal fat Depot Intervention Program of Okayama (ADIPO)の結果によるもの。
「測ることからはじめる 糖尿病の予防と治療」日糖協とサノフィ共催で6月開催 日本糖尿病協会とサノフィ・アベンティスは、6月2日に東京ミッドタウン ガレリアB1F アトリウムにおいて、糖尿病について学ぶイベント「測ることからはじめる糖尿病の予防と治療」を開催する。
無作為化試験の患者データを基にしたメタ解析:DES vs BMS 現在のプールされた患者レベルのメタ解析の結果、プライマリPCIを受けたST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者において、シロリムスやパクリタキセルの薬剤溶出ステント(DES)が、ベアメタルステント(BMS)に比較し、長期間におけるターゲット部位の血行再建を減少させたが、逆に、遅発性再梗塞およびステント血栓症はDES群において増加したと報告された。
外用局所麻酔剤「エムラクリーム」発売 佐藤製薬は7日、アストラゼネカ社とライセンス契約を締結し、開発を行ってきた外用局所麻酔剤「エムラクリーム」(製造販売承認取得日:2012年1月18日)を5月14日に発売すると発表した。
【British Journal of Dermatologyより】成人のアトピー性皮膚炎と肥満に関連性はあるのか? 幼少期における肥満は、アトピー性皮膚炎(AD)のリスクや重症度と関連があるとの報告があるが、成人期の場合も同様のことがいえそうだ。筆頭著者であるSilverberg氏は「体重の減少が成人のADの予防または症状の軽減につながるか否かについては、今後さらなる検討が必要である」と結んでいる。
脂質異常症治療薬「JTT-705(dalcetrapib)」開発中止 JTは7日、脂質異常症治療薬「JTT-705(dalcetrapib)」について、本日、スイスのエフ・ホフマン・ラ・ロシュ社(以下ロシュ社)が同剤のすべての開発を中止することを発表したことを公表した。JTT-705については、2004年10月にロシュ社と導出に関するライセンス契約を締結し、日本を除く海外において同社が開発を行っていた。
オメガ3脂肪酸サプリメントは心血管疾患の二次予防に有効か? 二重盲検比較試験のメタアナリシスの結果、オメガ3脂肪酸サプリメント(エイコサペンタエン酸およびドコサヘキサエン酸)を投与しても心血管疾患の二次予防に有効でないことが示された。
未成年2型糖尿病患者の最適な治療は?(4月29日掲載NEJMオンライン速報版より) メトホルミン単独療法で血糖コントロールが不十分な10-17歳の2型糖尿病患者に対する次の治療選択肢として、チアゾリジン薬の追加併用療法が、メトホルミン単独療法を継続するより有意に血糖を管理できることが、無作為化比較試験The Treatment Options for Type 2 Diabetes in Adolescents and Youth (TODAY) 試験の結果より明らかになった。この結果は4月29日、NEJM誌オンライン速報版に発表された。
【速報】「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版」はここが変わる! 4月26日(木)、日内会館(東京・本郷)にて「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版」の発行に関するプレスセミナーが行われ、本ガイドラインの主な改訂点が発表された。
抗血栓薬を服薬している脳卒中における至適血圧レベルは? 抗血栓薬を服薬している一過性脳虚血発作または脳卒中既往例において、降圧治療によって頭蓋内出血が有意に減少し、頭蓋内出血の発症は治療中の収縮期血圧レベルが低いほど少ないことが、4月24日にStroke誌オンライン速報版に発表された。この研究結果は国立循環器病研究センター 有馬久富氏らによってまとめられた。
団体・企業のうつ病対策の資材になる小冊子 GSKがデータ版提供中 グラクソ・スミスクラインは25日、同社が2011年夏に実施した「うつ病の私や家族を支えてくれた“ことばの贈りもの”」に寄せられたお便りの一部をまとめた小冊子の内容をPDFファイルに収めた「ことばの贈りもの」データ版を作成、同日より希望者に提供を開始した。データ版は、6月29日(金)までの期間中に申し込んだ団体や企業向けに配布するという。
ミサワホームグループと北海道薬科大学、薬剤師業務で連携へ ミサワホームは26日、同社グループ会社のマザアスと北海道薬科大学が在宅医療を中心とした薬剤師業務に関わる教育・研究・研修および調剤業務における連携協定を締結したと発表した。
「医薬品・医療機器等安全性情報」更新 ~医薬品による重篤な皮膚障害の早期発見について~ 平成24年4月25日付でPMDA(医薬品医療機器総合機構)より、医薬品・医療機器等安全性情報が更新されました。そのうち、「医薬品による重篤な皮膚障害の早期発見について」として、皮膚障害への注意喚起がなされています。