腫瘍科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:13

FGFR-TKIエルダフィチニブ、FGFR3遺伝子異常陽性の尿路上皮がんに承認/J&J

 Johnson & Johnson(法人名:ヤンセンファーマ)は、2024年12月27 日、FGFRチロシンキナーゼ阻害薬エルダフィチニブ(商品名:バルバーサ)について、「がん化学療法後に増悪したFGFR3遺伝子変異又は融合遺伝子を有する根治切除不能な尿路上皮癌」を効能又は効果として、製造販売承認を取得した。  今回の承認は、1次または2次治療で病勢進行が認められた標的FGFR遺伝子異常陽性の切除不能尿路上皮がんを対象に、バルバーサの有用性を評価する第III相非盲検無作為化多施設共同試験THOR試験のコホート1の結果に基づくもの。

抗CD20/CD3二重特異性抗体モスネツズマブ、再発/難治濾胞性リンパ腫に承認/中外

 中外製薬は、抗CD20/CD3二重特異性抗体モスネツズマブ(商品名:ルンスミオ)について、過去に少なくとも2つの標準治療を受けたことのある再発又は難治性の濾胞性リンパ腫を適応として、2024年12月27日、厚生労働省より製造販売承認を取得したことを発表した。  モスネツズマブはCD20/CD3に対するT細胞誘導性二重特性抗体で、高い奏効割合と持続的な寛解が期待できる。治療期間は患者の治療効果に応じ、約半年または1年間と設定されている。

高リスクくすぶり型多発性骨髄腫、ダラツムマブ単剤が有効/NEJM

 くすぶり型多発性骨髄腫は、活動性多発性骨髄腫の無症候性の前駆疾患であり、現在の標準治療は経過観察であるが、活動性多発性骨髄腫への進行リスクが高い患者では早期治療が有益な可能性があるとされる。ギリシャ・アテネ大学のMeletios A. DimopoulosらAQUILA Investigatorsは「AQUILA試験」において、高リスクくすぶり型多発性骨髄腫の治療では注意深い経過観察と比較して抗CD38モノクローナル抗体ダラツムマブ皮下注単剤療法が、活動性多発性骨髄腫への進行または死亡のリスクを有意に改善し、全生存率も良好で、予期せぬ安全性に関する懸念も認めないことを示した。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2024年12月9日号で報告された。

高リスクのくすぶり型多発性骨髄腫患者、ダラツムマブ vs.積極的経過観察(AQUILA)/ASH2024

 高リスクのくすぶり型骨髄腫(smoldering multiple myeloma:SMM)に対するダラツムマブ(DARA)導入治療の有用性が示された。  SMMでは治療介入せずに積極的経過観察が推奨されてきたが、症候性の多発性骨髄腫(MM)への進行リスクも懸念されることから、高リスクSMMに対する治療介入の可能性が示唆されている。  CD38標的モノクローナル抗体であるDARAは、再発/難治MM(R/R MM)への有用性が示されている。DARAが積極的経過観察と比較してSMMからMMへの進行を遅らせることができるかを検討した。第III相AQUILA試験の中間解析結果が第66回米国血液学会(ASH2024)で発表された。

ダトポタマブ デルクステカン、HR陽性/HER2陰性乳がんに承認/第一三共

 第一三共は、抗TROP-2抗体薬物複合体ダトポタマブ デルクステカン(商品名:ダトロウェイ)について、2024年12月27日、「化学療法歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」を適応として日本で製造販売承認を取得したと発表。  同剤は上記(HR陽性/HER2陰性)患者を対象とした第III相臨床試験(TROPION-Breast01)の結果に基づき、承認された。同剤の承認は世界で初めてで、日本においてHR陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がんを対象とするTROP-2を標的とした薬剤として初めて承認された。

医師の腺腫検出率改善が大腸がんリスク低下と関連/JAMA

 大腸がん検診プログラムで大腸内視鏡検査を受ける参加者において、医師の腺腫検出率(ADR)の改善が大腸がんリスク低下と統計学的に有意に関連することが示された。ただし関連が認められたのは、医師の改善前のADRが26%未満であった場合のみであった。ポーランド・Maria Sklodowska-Curie National Research Institute of OncologyのNastazja D. Pilonis氏らが、大腸がん検診プログラムのデータを用いた観察研究の結果を報告した。ADRの改善が大腸がん発生率の低下と関連しているかどうかは明らかになっていなかった。JAMA誌オンライン版2024年12月16日号掲載の報告。

難治性進行膀胱がん、新たな治療法に期待

 第一選択療法が奏効しない難治性の進行膀胱がん患者に希望をもたらす、新たな治療法に関する研究結果が報告された。Cretostimogene grenadenorepvec(以下、cretostimogene)と呼ばれる新薬による治療で、標準治療のBCG療法に反応を示さなかった筋層非浸潤性膀胱がん(NMIBC)患者の4分の3が完全寛解を達成したことが確認された。米メイヨー・クリニック総合がんセンターのMark Tyson氏らによるこの研究結果は、泌尿器腫瘍学会年次総会(SUO 2024、12月4〜6日、米ダラス)で発表された。Tyson氏は、「これらの研究結果は、膀胱がん患者の大きなアンメットニーズに応えるものであり、患者の生活の質(QOL)を向上させる可能性がある」と話している。

英国の過去20年の新薬導入、公衆衛生への影響を評価/Lancet

 2000~20年における英国国民保健サービス(NHS)による新薬提供は、公衆衛生にもたらした利益より損失のほうが大きかった。英国・ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのHuseyin Naci氏らが、後ろ向き研究の結果を報告した。英国では、国立医療技術評価機構(NICE)による新薬に関する推奨は、健康増進をもたらす可能性がある一方で、その資金を代替治療やサービスに利用できなくなるため、犠牲となる健康が生じる可能性がある。著者は、「今回の結果は、新薬から直接的な恩恵を受ける人々と、新薬への資源の再配分により健康を諦めることになる人々との間に、トレードオフが存在することを浮き彫りにしている」とまとめている。Lancet誌オンライン版2024年12月12日号掲載の報告。

リンパ節転移陰性の浸潤性乳がん、腋窩手術省略vs.センチネルリンパ節生検/NEJM

 リンパ節転移陰性のcT1またはcT2浸潤性乳がん患者では、腋窩郭清術を省略してもセンチネルリンパ節生検に対して非劣性であった。ドイツ・ロストック大学のToralf Reimer氏らがドイツの142施設およびオーストリアの9施設で実施した前向き無作為化非劣性試験「Intergroup Sentinel Mamma:INSEMA試験」の追跡期間中央値6年の解析結果を報告した。乳房温存療法の一環として、生存率を損なうことなく腋窩手術を省略できるかどうかは不明のままであった。NEJM誌オンライン版2024年12月12日号掲載の報告。

進行期低腫瘍量濾胞性リンパ腫の初回治療、watchful waiting対早期リツキシマブ(JCOG1411/FLORA)/ASH2024

 未治療の進行期低腫瘍量濾胞性リンパ腫(LTB-FL)では、診断後にすぐに治療を行わずに経過を診る、いわゆる無治療経過観察(watchful waiting、WW)が標準治療とされているが、高腫瘍量(HTB)への進行や組織学的形質転換といったリスクが懸念される。  一方、リツキシマブ単剤療法は、LTB-FLに対する初回治療の選択肢としてその有効性が示されているが、同剤を開始する最適な時期は明らかになっていない。そこで、未治療の進行期LTB-FL患者を対象に、WWに対する早期リツキシマブ導入の優越性を検証する無作為化第III相JCOG1411/FLORA試験が行われた。