腫瘍科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:11

デュルバルマブの非小細胞肺がんおよび膀胱がん周術期療法、国内承認/AZ

 アストラゼネカは、2025年9月19日、デュルバルマブ(商品名:イミフィンジ)について、「非小細胞肺癌における術前・術後補助療法」および「膀胱癌における術前・術後補助療法」を効能又は効果として厚生労働省より承認を取得したと発表。  非小細胞肺がん(NSCLC)の承認は第III相AEGEAN試験の結果に基づくもの。AEGEAN試験は、切除可能なStage IIAからIIIB(AJCC第8版)NSCLCに対する(AJCC第8版)非小細胞肺がん(NSCLC)に対する周術期治療としてのデュルバルマブをPD-L1発現の有無を問わずに評価する第III相無作為化二重盲検プラセボ対照国際多施設共同試験。

陽性NSCLC、アミバンタマブ+ラゼルチニブのOS最終解析(MARIPOSA)/NEJM

 未治療のEGFR遺伝子変異陽性進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者において、アミバンタマブ+ラゼルチニブはオシメルチニブと比べて、全生存期間(OS)を有意に延長したことが示されたが、Grade3以上の有害事象のリスク増加との関連が認められた。National Taiwan University HospitalのJames Chih-Hsin Yang氏らMARIPOSA Investigatorsが、アミバンタマブ+ラゼルチニブとオシメルチニブの有効性と安全性を比較した第III相無作為化試験「MARIPOSA試験」の結果を報告した。同試験では主要解析時(追跡期間中央値22.0ヵ月)に、無増悪生存期間がアミバンタマブ+ラゼルチニブ群で有意に延長したことが報告されている(中央値23.7ヵ月vs.16.6ヵ月、病勢進行または死亡のハザード比[HR]:0.70、p<0.001)。事前に規定された最終OS解析の結果は報告されていなかった。NEJM誌オンライン版2025年9月7日号掲載の報告。

患者報告アウトカムはがん患者の独立した予後予測因子~メタ解析

 がん患者4万4,030例を対象とした69件のランダム化比較試験を統合したシステマティックレビューとメタ解析により、ベースライン時の全般的健康状態・QOLスコア、身体機能、役割機能(role functioning)が良好な患者ほど予後が良好であった一方、悪心・嘔吐、疼痛、疲労などの症状が強い患者ほど予後が不良であったことが、カナダ・トロント大学のRyan S. Huang氏らによって明らかになった。JAMA Oncology誌オンライン版2025年9月11日号掲載の報告。  これまで、症状や生活の質などの患者報告アウトカム(Patient-Reported Outcome:PRO)と全生存(OS)との関連は報告されているが、特定のPROドメインが予後予測因子となり得るかどうかは不明であった。そこで研究グループは、がん患者におけるベースライン時のPROとOSとの関連性を評価し、さまざまなPROドメインの予後予測的意義を定量化するために、システマティックレビューとメタ解析を実施した。

ピロリ除菌は全年齢層で有効、国際的なコンセンサス発表/Gut

 台湾・台北で行われた「Taipei Global Consensus II」において、Helicobacter pylori(H. pylori)感染の検査・除菌による胃がん予防戦略に関する国際的な合意文書が公表された。日本を含む12ヵ国・地域(台湾、中国、香港、韓国、日本、タイ、シンガポール、マレーシア、ベトナム、ドイツ、フランス、オーストラリア、米国)の32人の専門家がGRADEシステムを用いてエビデンスを評価し、28のステートメントで80%以上の合意が得られた。この内容はGut誌オンライン版2025年9月5日号に掲載された。

ブロッコリー・キャベツなどが大腸がん予防に/メタ解析

 これまでに報告された疫学研究によれば、食事は大腸がんリスクに寄与する主要な環境要因の1つとされている。とくにキャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツなどのアブラナ科の野菜はポリフェノール、食物繊維、ビタミンCなどを豊富に含み、これらががん予防に寄与する可能性が示されていた。中国・The Second Clinical Medical School of Inner Mongolia University for the NationalitiesのBo Lai氏らは、アブラナ科の食物摂取量と大腸がん発症の関連についてメタ解析した。BMC Gastroenterology誌2025年8月11日号掲載の報告。

前立腺がん診断、bpMRIは標準検査になりうる/JAMA

 前立腺がんが疑われる男性において、短縮化されたバイパラメトリックMRI(bpMRI)検査は、提供された画像の質が十分であれば標的生検の有無にかかわらず、前立腺がん診断の新たな標準検査となりうることを、英国・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのAlexander B.C.D. Ng氏らPRIME Study Group Collaboratorsが示した。生検の有無を問わない臨床的に重要な前立腺がんの診断では、マルチパラメトリックMRI(mpMRI)が検査の標準となっているが、リソースのキャパシティが広範な導入を妨げている。ガドリニウム造影剤を使用しないbpMRIは、より短時間かつ安価な代替法で、世界中の医療システムにとって時間短縮によりキャパシティが改善される。著者は、「世界では年間400万件の前立腺MRI検査が行われていることから、bpMRIは、世界中の検査処理能力を大幅に増強しかつコスト削減を可能とするだろう」とまとめている。JAMA誌オンライン版2025年9月10日号掲載の報告。

タルラタマブ、サイトカイン放出症候群の警告追記/厚労省

 タルラタマブについて、サイトカイン放出症候群が生じて死亡に至った症例が3例(うち、医薬品と事象による死亡との因果関係が否定できない症例は1例)報告されていることを受け、厚生労働省は2025年9月17日に添付文書の改訂指示を発出し、「警告」の項に追記がなされた。  改訂後の警告の記載は以下のとおり(下線部が変更箇所)。 1. 警告 1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

医療費適正効果額は1千億円以上、あらためて確認したいバイオシミラーの有効性・安全性

 日本国内で承認されているバイオシミラーは19成分となり、医療費適正化の観点から活用が期待されるが、患者調査における認知度は依然として低く、医療者においても品質に対する理解が十分に定着していない。2025年8月29日、日本バイオシミラー協議会主催のメディアセミナーが開催され、原 文堅氏(愛知県がんセンター乳腺科部)、桜井 なおみ氏(一般社団法人CSRプロジェクト)が、専門医・患者それぞれの立場からみたバイオシミラーの役割について講演した。  化学合成医薬品の後発品であるジェネリック医薬品で有効成分の「同一性」の証明が求められるのに対し、分子構造が複雑なバイオ医薬品の後続品であるバイオシミラーでは同一性を示すことが困難なために、「同等性/同質性」を示すことが求められる。

小型NSCLC、STAS陽性は術式にかかわらず予後不良(JCOG0802/WJOG4607L)/WCLC2025

 臨床病期IA期で最大腫瘍径2cm以下の肺野末梢小型非小細胞肺がん(NSCLC)において、Spread Through Air Spaces(STAS)陽性は予後不良因子であることが示された。肺野末梢小型NSCLC患者を対象に、区域切除と肺葉切除を比較した無作為化非劣性検証試験「JCOG0802/WJOG4607L試験」の付随研究の結果を、谷田部 恭氏(国立がん研究センター中央病院 病理診断科 科長)が世界肺がん学会(WCLC2025)で報告した。  JCOG0802/WJOG4607L試験は、臨床病期IA期の肺野末梢小型NSCLC患者(最大腫瘍径2cm以下かつC/T比0.5未満)を対象に、区域切除の肺葉切除に対する全生存期間(OS)の非劣性を検証することを目的として実施された試験である。本試験において、区域切除の肺葉切除に対するOSの非劣性が検証されただけでなく、区域切除の優越性も示されたことが報告されている。

再発・難治性多発性骨髄腫への新たな二重特異性抗体トアルクエタマブのベネフィット、隔週投与も可能/J&J

 再発・難治性の多発性骨髄腫に対する新たな治療薬として二重特異性抗体トアルクエタマブ(遺伝子組換え)(商品名:タービー皮下注)が8月14日に発売されたことを受け、9月5日にJohnson & Johnson(日本における医療用医薬品事業の法人名:ヤンセンファーマ)による記者説明会が開催され、岩手医科大学の伊藤 薫樹氏が本剤の効果や有害事象の特徴、ベネフィットを紹介した。