小児科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:141

MMRワクチン2回接種高率地域では、耳下腺炎流行を3回目の接種でコントロール可能

MMRワクチン2回接種率の高い地域では、耳下腺炎流行時に3回目の接種を行うことで、接種後すみやかに発生率の減少がみられ、流行のコントロールに有用である可能性が示された。米国CDCのIkechukwu U Ogbuanu氏らが、耳下腺炎流行コントロールに対するMMRワクチン3回目接種の影響を評価した初の試験結果として報告した。米国では2009~2010年に北東部の宗教コミュニティにおいて、MMRワクチン2回接種率が高率であったにもかかわらず耳下腺炎の大規模な流行が発生した。

ロタウイルスワクチン接種は、ローコストでハイリターン

 ロタウイルスワクチン接種は、わずかなコストにより、相当な疾患負担を減少することが、カナダ・トロント大学のDavid N Fisman氏らによる検討の結果、報告された。ロタウイルス胃腸炎は世界中の小児における罹患率と死亡率の要因となっており、カナダを含む高所得国では、高い罹患率とヘルスケア利用は大きな負担となっている。

インフルエンザの乳児、細菌性髄膜炎と菌血症のリスクは非常に低い

乳児のインフルエンザ罹患症状は重篤な細菌感染症と似通っており、腰椎穿刺のような侵襲的検査が行われる。しかし、インフルエンザが細菌性髄膜炎を併発するとのエビデンスは限られており、それでも腰椎穿刺が行われるのは、実施が考慮される時点でインフルエンザの診断が確立されていない場合がほとんどであるからとされる。

ロタウイルスワクチン、市販後の有効性モニタリングで大切なこと

スペインでは2006年に、2種の経口弱毒生ロタウイルスワクチンが、6ヵ月未満児のために認可された。そのワクチン有効性について最近のデータで、ばらつきがある可能性が示されたという。スペイン・カステロン公衆衛生センターのJuan B Bellido-Blasco JB氏らは、このことはロタウイルスワクチンの有効性に関する市販後モニタリングに重大な局面をもたらすものだとして、症例対照研究を行った。Vaccine誌オンライン版2012年10月25日号の掲載報告。

親のストレスは子どもの肥満に関連する?

親のストレスと子どもの肥満に関する調査結果が報告された。その結果、親のストレス因子の数は子どもの肥満に直接関連しており、親が自覚しているストレスは、肥満リスクの重大な行動学的指標である子どものファストフード消費量に直接関連していることが明らかになった。アメリカのParks氏らによる報告。Pediatrics誌2012年11月号(オンライン版2012年10月22日号)掲載報告。

新規ワクチン導入は既存ワクチン接種に影響を及ぼさない

国の予防接種プログラムへの新規ワクチン導入に際しては、その効果や保健医療制度への影響について異議を唱える声が聞かれる。とくに既存ワクチン接種への影響について疑念を持つ向きがある。カナダ・マックマスター大学のShearer JC氏らは、新規ワクチン導入の既存ワクチン接種への影響について187ヵ国の状況を調べた。Vaccine誌オンライン版2012年10月22日号の掲載報告。

ロタウイルス遺伝子型の頻出、G3P[8]型が約6割

ロタウイルスは、世界的にみても乳幼児における重度の下痢の最も主要な原因であるが、2009~2011年にタイ国で最も猛威をふるったロタウイルスの遺伝子型はG3P[8]型であり、約6割を占めていたことが明らかになった。タイ・Chulalongkorn UniversityのMaiklang O氏らの報告による(Southeast Asian J Trop Med Public Health誌2012年7月号)。なお、関連報告(2007~2009年動向調査)によると、前2年間のG3P[8]型の出現頻度は0.6%であり、最も頻出していたロタウイルス遺伝子型はG1P[8]型で約5割だったことが報告されている。

HPVワクチン接種を受けた少女、その後の性交渉に変化はみられるのか?

HPVワクチン接種を受けた少女と受けなかった少女について、その後3年間の性交渉に関連した受診動向について後ろ向きに比較した結果、接種群の複合アウトカムリスク(妊娠/性感染症の検査または診断、避妊カウンセリング)の増大は、認められなかったことが報告された。米国のHMOカイザーパーマネント南東部ヘルスリサーチセンターのBednarczyk RA氏らによる報告で、これまでHPVワクチン接種後の性交渉の変化について自己申告に基づくサーベイ調査はあったが、臨床的指標を用いた調査はこれが初めてだという。Pediatrics誌オンライン版2012年10月15日号の掲載報告。

小学生の日焼け止め塗布量、中央値0.48mg/cm2で大人と同程度

オーストラリア・クイーンズランド工科大学公衆衛生校のDiaz A氏らは、小学生の日焼け止めの塗布量と年齢、および容器との関連についてクロスオーバー試験を行った。その結果、塗布量は製品推奨では2.00mg/cm2だが中央値0.48mg/cm2未満であり、ポンプ入りの日焼け止め利用者が最も厚塗りだったが、それでも1.00mg/cm2未満で大人と同程度であったことが明らかになった。Arch Dermatol誌2012年5月号の掲載報告。