小児科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:32

2価ワクチンの情報など追加、コロナワクチンに関する提言(第6版)公開/日本感染症学会

 日本感染症学会(理事長:四柳 宏氏[東京大学医科学研究所附属病院長])は、1月25日に同学会のホームページで「COVID-19ワクチンに関する提言」の第6版を公開した。  今回の第6版では、主にオミクロン株対応ワクチンに関する追加情報、新しく適応追加となったウイルスベクターワクチン、組み換えタンパク質ワクチンに関する有効性と安全性の内容が改訂され、本年5月に予定されている5類への引き下げを前に、「接種を希望する人が接種の機会を失わないよう合わせて周知する必要がある」と一層の接種への取り組みを求めている。

BA.4/5対応ワクチンの中和抗体価とT細胞応答/NEJM

 2022年8月末に米国食品医薬品局(FDA)が緊急使用許可し、その後、日本の厚生労働省でも特例承認されたモデルナ製とファイザー製のオミクロン株BA.4/5対応2価ワクチンについて、米国・ベス・イスラエル・ディーコネス医療センターのAi-ris Y. Collier氏らの研究グループが、これらのワクチンの追加接種における免疫原性について検証した。その結果、追加接種によって中和抗体価は著しく上昇するが、T細胞応答は実質的に増大しないことが示され、過去の抗原曝露による免疫の刷り込みの影響が示唆された。本結果は、NEJM誌オンライン版2023年1月11日号のCORRESPONDENCEに掲載された。

Artemis欠損症に対するレンチウイルス形質導入細胞移植の効果/NEJM

 新たにArtemis欠損重症複合免疫不全症(ART-SCID)と診断された乳児において、薬理学的に標的化した低曝露のブスルファンによる前処置後、レンチウイルス遺伝子で修正した自己CD34+細胞注入移植により、遺伝子が修正された機能的T細胞およびB細胞数の上昇に結び付いたことが、米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校Benioff小児病院のMorton J. Cowan氏らにより報告された。NEJM誌2022年12月22日号掲載の報告。  ArtemisはDNA修復酵素で、T細胞およびB細胞レセプターの再構成に不可欠である。ART-SCIDは、ArtemisをコードするDCLRE1Cにおける変異に起因し、標準治療は同種造血幹細胞移植だが効果は限定的である。

コロナ5類変更に賛成は何割?現在診ていない医師は診られるか

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染症法上の位置付けについて、季節性インフルエンザと同様の「5類」に引き下げることを政府が検討を始め、議論が活性化している。ウイルスの性質や医療機関の負担、医療費の公費負担など、さまざまな意見がある中で、医師はどのように考えているのだろうか? CareNet.comの会員医師のうち、内科系を中心として、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の診療に携わることが想定される診療科の医師1,000人を対象に、アンケートを実施した(2023年1月11日実施)。  COVID-19患者あるいは発熱患者の診療状況について、「COVID-19患者の診療を行っている」が63.8%と最も多く、「COVID-19疑いの発熱患者の診療を行っている」が18.8%、「いずれも診療していない」が17.4%と続いた。また、「5類となり、COVID-19患者の受診・入院が一般医療機関でも可能となった場合、実際に診療が可能か」質問したところ、「現在診療している」が63.7%、「診療できる」が18.7%、「診療できない」が17.6%であった。

非専門医向け喘息ガイドライン改訂-喘息死ゼロへ

 日本全体で約1,000万人の潜在患者がいるとされる喘息。その約70%が何らかの症状を有し、喘息をコントロールできていないという。吸入ステロイド薬(ICS)の普及により、喘息による死亡(喘息死)は年々減少しているものの、2020年においても年間1,158人報告されているのが現状である。そこで、2020年に日本喘息学会が設立され、2021年には非専門医向けの喘息診療実践ガイドラインが発刊、2022年に改訂された。喘息診療実践ガイドライン発刊の経緯やポイントについて、日本喘息学会理事長の東田 有智氏(近畿大学病院 病院長)に話を聞いた。

終わらない結核、結核菌の新たな生き残り戦略

 結核は、世界で最も死亡率の高い感染症の1つである。毎年、約1,060万人が結核に罹患し、160万人が死亡する。その背景の1つとして、抗菌薬の普及により薬剤耐性を有する結核菌が増加し、治療が困難になっていることがあるといわれる。そこで、米国・Harvard T.H. Chan School of Public HealthのQingyun Liu氏らの研究グループは、結核患者から単離された結核菌のゲノム解析を行った。その結果、転写因子resR遺伝子に変異があると、抗菌薬への曝露終了後に急速に再増殖を開始することが明らかになった。本研究結果は、Science誌2022年12月9日号に掲載された。

若年発症2型DMは世界的な健康問題-30年で1.5倍超に/BMJ

 1990年以降、若年発症2型糖尿病は、世界的に増大している青少年・若年成人(15~39歳)の健康問題であり、とくに社会人口統計学的指標(SDI)低中・中の国で疾病負担は大きく、また30歳未満の女性で疾病負担が大きいことを、中国・ハルピン医科大学のJinchi Xie氏らが世界疾病負担研究2019(Global Burden of Disease Study 2019)のデータを解析し報告した。これまで若年発症2型糖尿病の世界的疾病負担や長期傾向、および性別やSDI分類別にみた違い、さらに国別の若年発症2型糖尿病寄与リスク因子の違いなどは調査されていなかった。BMJ誌2022年12月7日号掲載の報告。

生後6ヵ月以上へのBA.4/5対応ワクチン承認/FDA

 米国食品医薬品局(FDA)は12月8日、モデルナおよびファイザーのオミクロン株BA.4/5対応の新型コロナウイルス2価ワクチンについて、緊急使用許可(EUA)を修正し、生後6ヵ月以上の小児への使用を追加したことを発表した。  今回のEUA修正により、モデルナのBA.4/5対応2価ワクチン(mRNA-1273.222)は、生後6ヵ月~5歳の小児に対して、1価ワクチンの初回シリーズ(2回)を接種して2ヵ月後に、追加免疫として1回(10μg)の接種を行うことができる。

12~20歳のmRNAコロナワクチン接種後の心筋炎をメタ解析、男性が9割

 12~20歳の若年者へのCOVID-19 mRNAワクチン接種後の心筋炎に関連する臨床的特徴および早期転帰を評価するため、米国The Abigail Wexner Research and Heart Center、 Nationwide Children’s Hospitalの安原 潤氏ら日米研究グループにより、系統的レビューとメタ解析が行われた。本研究の結果、ワクチン接種後の心筋炎発生率は男性のほうが女性よりも高く、15.6%の患者に左室収縮障害があったが、重度の左室収縮障害(LVEF<35%)は1.3%にとどまり、若年者のワクチン関連心筋炎の早期転帰がおおむね良好であることが明らかとなった。JAMA Pediatrics誌オンライン版2022年12月5日号に掲載の報告。

周産期アウトカムに人種・民族性は影響するか/Lancet

 世界の20の高所得国と上位中所得国の、周産期アウトカムに関する人種および民族性の影響について解析した結果、母体特性を調整後、白人女性の産児との比較において、十分なサービスを受けていないグループで黒人女性の産児の周産期アウトカムが、評価した項目すべてで不良であることが示された。他のグループ(南アジア系、ヒスパニック系、その他)では、アウトカム項目によりリスクに差異があった。また、周産期有害アウトカムへの人種・民族性の影響について、地域差は認められなかった。英国・バーミンガム大学のJameela Sheikh氏らInternational Prediction of Pregnancy Complications(IPPIC)Collaborative Networkが、妊娠219万8,655例のメタ解析を行い、Lancet誌2022年12月10日号で報告した。これまで、妊娠アウトカムへの人種・民族性の影響に関するエビデンスは、特定の国および医療制度内で行われた個々の研究に限定されていた。