精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

うつ病に対するブレクスピプラゾール補助療法、不安レベルにより有効性に違いはあるか

 うつ病患者でよくみられる不安症状は、治療反応の低下と関連している。ブレクスピプラゾールの8週間第IV相オープンラベル試験「ENGAGE試験」において、抗うつ薬への治療反応が不十分なうつ病患者に対するブレクスピプラゾール0.5~2mg/日補助療法により、ライフ・エンゲージメント、抑うつ症状、不安症状の改善が認められた。大塚カナダファーマシューティカルのFrancois Therrien氏らは、臨床的に関連するサブグループにおけるブレクスピプラゾール補助療法の有用性を、ベースライン不安レベル別に明らかにするため、ENGAGE試験の事後解析を実施した。Journal of Clinical Psychopharmacology誌オンライン版2025年12月29日号の報告。

てんかん重積状態に対するジアゼパム点鼻液の利点

 てんかん重積状態(SE)においては迅速な対応が予後を左右する。新たに登場したジアゼパム点鼻液(商品名:スピジア)が病院前治療にいかなる変革をもたらすのか、3名の専門家が紹介。迅速な発作終息がもたらす神経学的予後の改善と、患者・家族のQOL向上に向けた新たな可能性が示された。  日本のてんかん患者は42万人と推定されるが、文献等によれば100万人にのぼる可能性がある。その中で、抗てんかん薬でも発作をコントロールできない薬剤抵抗性患者は20~30%いるとされる。

日本における認知症有病率、2012年から変化〜久山町研究

 2010年代以降、アジア地域における認知症の有病率、発症率、生存率がどのように変化したかを調査した集団ベースの研究は、これまでほとんどなかった。九州大学の小原 知之氏らは、日本のコミュニティにおける37年間の疫学データを用いて、認知症の有病率、発症率、生存率の変化を調査した。Alzheimer's Research & Therapy誌2025年12月29日号の報告。  65歳以上の日本の地域住民を対象に、認知症に関する横断調査を7回実施した(1985、1992、1998、2005、2012、2017、2022年)。また、1988年(803例)、2002年(1,231例)、2012年(1,519例)に、認知症を発症していない65歳以上の住民を対象とした3つのコホートを設定し、それぞれ10年間フォローアップ調査を行った。認知症有病率の傾向は、ロジスティック回帰モデルを用いて検証した。年齢と性別で調整した後、コホート間で認知症発症率と認知症発症後の生存率を比較するため、Cox比例ハザードモデルを用いた。

気圧の変化は片頭痛の重症度や頻度に関係しているのか?~メタ解析

 片頭痛は、最も一般的な神経疾患の1つであり、悪心・嘔吐、羞明、音恐怖、感覚・視覚障害などの症状を伴う頭痛発作を特徴とする疾患である。気象条件などのさまざまな因子が潜在的な片頭痛の誘発因子であると考えられている。グレナダ・St. George's UniversityのAbduraheem Farah氏らは、気圧変化が片頭痛の重症度、頻度、持続時間に及ぼす影響を調査した既存エビデンスを評価し、統合することを目的として、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Cureus誌2025年11月14日号の報告。  本システマティックレビューは、PRISMAガイドラインに準拠し、実施した。適格基準を定め、PubMed、SCOPUS、EMBASE、CINAHLより包括的に検索した。関連研究をスクリーニングし、事前に定義されたスプレッドシートを用いてデータを抽出した。研究の質とバイアスのリスクは、NIHの観察研究、コホート研究、横断研究のための品質評価ツールを用いて評価した。

生成AIの使用頻度が高いほどうつや不安の重症度が高い

 生成AIの使用頻度が高いほどうつの重症度が高く、不安やイライラについても同様の傾向であったことが、米国成人における大規模インターネット調査でわかった。米国・マサチューセッツ総合病院のRoy H. Perlis氏らが生成AIの使用頻度と陰性感情症状との関連を調査した結果が、JAMA Network Open誌2026年1月2日号に掲載された。  本研究は、2025年4~5月に米国50州とコロンビア特別区で実施された18歳以上を対象としたインターネット調査のデータを使用した。

日々の小さな行動変容で寿命が延びる可能性

 健康増進のために、新しい食事計画を立てたりジムの会員になったりする必要はないようだ。あと数分長い睡眠時間を確保する、もう少し体を動かす、食事の質を少しだけ改善するといった日々のごく小さな行動変容が、長生きや健康の維持に寄与する可能性のあることが、新たな研究で示された。シドニー大学(オーストラリア)のNicholas Koemel氏らによるこの研究の詳細は、「eClinicalMedicine」に1月13日掲載された。  この研究でKoemel氏らは、UKバイオバンクのデータを用いて5万9,078人の高齢者(年齢中央値64.0歳、男性45.4%)について調べた。

がんと認知症の発症率は相関している?

 がんと認知症は、高齢化と社会経済の変遷の影響を受ける、主要な世界的健康課題である。いずれも大きな負担を強いるものの、人口レベルでの両者の関係は、これまで十分には検討されていなかった。オーストラリア・アデレード大学のWenpeng You氏らは、発達、人口動態、医療関連因子を考慮したうえで、がんと認知症の発生率の世界的な関連性を調査した。Future Science OA誌2026年12月号の報告。  保健指標評価研究所(IHME)より入手したデータを用いて検討を行った。共変量には、経済的豊かさ、都市化、選択機会の減少、60歳の平均寿命を含めた。204ヵ国を対象とした分析では、相関係数、偏相関係数、主成分分析、重回帰分析(エントロピー法とステップワイズ法)を用いた。

てんかん患者向けAIチャットボット「えぴろぼ」との会話解析でわかったこと

 人工知能(AI)搭載チャットボットは、患者教育やメンタルヘルス支援での活用が広がっている。今回、てんかん患者や家族を支援する目的で開発されたAIチャットボット「えぴろぼ」との会話を解析した結果、相談内容によって利用者の気持ちの動きが異なることが分かった。医療相談ではポジティブな感情の強度が高まる傾向が示された一方、内省的な会話ではポジティブな感情の変化が小さい傾向がみられたという。研究は、埼玉大学大学院理工学研究科/先端産業国際ラボラトリーの綿貫啓一氏、国立精神・神経医療研究センターの倉持泉氏によるもので、詳細は12月11日付で「Epilepsia Open」に掲載された。

アリピプラゾールLAIへの切り替えは患者満足度を向上させるのか?

 統合失調症は、治療アドヒアランスの低さを特徴とする慢性精神疾患であり、再発や機能低下につながることが少なくない。アリピプラゾール月1回投与(AOM)などの長期作用型注射剤(LAI)は、アドヒアランスを改善し、再発率を低下させることで、潜在的な解決策となる可能性がある。イタリア・University of ChietiのGianluca Mancusi氏らは、6ヵ月かけて標準治療の経口非定型抗精神病薬からAOMに切り替えた統合失調症患者における臨床的有効性、安全性、忍容性、患者満足度を評価した。Frontiers in Psychiatry誌2025年12月3日号の報告。  本研究は、非盲検単群ミラーイメージ試験として実施した。

ストレス解消目的のオンラインショッピング、実は逆効果かも

 ストレス解消のために、オンラインショッピングをしていないだろうか。新たな研究で、その行為は見当違いである可能性が示唆された。オンラインショッピングは、ニュースを読むことやメールチェックなどよりもストレスとの関連が強いことが明らかになったという。アールト大学(フィンランド)のMohammad Belal氏らによるこの研究結果は、「Journal of Medical Internet Research」に1月9日掲載された。  Belal氏は、「この研究から、ソーシャルメディアやオンラインショッピングの利用時間が増えるほど自己申告によるストレスも増加することが、複数の利用者層やデバイスに共通して確認された」とニュースリリースで述べている。