精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

ベンゾジアゼピンの投与量と死亡リスクとの関連

 フィンランド・トゥルク大学のHanna Sarkila氏らは、フィンランド人の集団において、ベンゾジアゼピン系薬剤およびZ-drug(以下、BZD)の使用を新たに開始した患者を対象に、5年間のフォローアップ期間中における用量依存的なBZD使用とすべての原因による死亡および原因別死亡リスクとの関連を調査した。Acta Psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2026年6月21日号の報告。  対象は、2004~05年にBZDの使用歴がなく、2006年にBZDの使用を開始した患者。薬剤調剤に関する情報はPRE2DUP法を用いてモデル化し、調剤のたびに更新される時間依存性変数として扱った。

治療抵抗性うつ病に対するブレクスピプラゾール補助療法、実臨床における評価

 ブレクスピプラゾールは、既存治療で十分な効果が認められないうつ病に対する増強療法として用いることのできる抗精神病薬である。トルコ・Private PracticeのHuseyin Kara氏らは、実臨床における治療抵抗性うつ病に対するブレクスピプラゾールの有効性を評価した。Dusunen Adam誌2026年4月6日号の報告。  本研究は、2024年5月1日~2025年1月1日に実施された。治療抵抗性うつ病に対する増強療法としてブレクスピプラゾールの投与が開始された患者の診療記録をレトロスペクティブに検討した。解析には、社会人口統計学的データに加え、ベックうつ病評価尺度(BDI)、ベック不安尺度(BAI)、全体的評価尺度(GAS)のスコアが記録された患者データを組み入れた。

うつ病の個別化磁気刺激療法、MRIに基づく刺激部位決定で有効性向上

 MRIで評価した患者ごとの脳の機能的結合に基づいて刺激部位を決定する経頭蓋磁気刺激療法(TMS)により、標準的な治療法に反応しない治療抵抗性うつ病患者に対する治療効果が向上する可能性が、新たな研究で示された。  論文の筆頭著者である米マス・ジェネラル・ブリガムCenter for Brain Circuit TherapeuticsのJoseph Taylor氏は、「今回の結果は、機能的MRI(fMRI)による脳画像を用いてTMSの刺激部位を決定することに臨床的な利点がある可能性を前向きに示したものである。

8月29日・30日、産業保健の最新動向を学ぶ!日本産業保健法学会【ご案内】

 2026年8月29日(土)~30日(日)、KFC Hall & Rooms(国際ファッションセンター)(東京・墨田区)を会場に、日本産業保健法学会第6回学術大会が行われる。全体テーマは、「変化する労働者像と産業保健法」。誰のための産業保健なのか、その目指す姿と役割をいま一度確認しつつ、産業医、産業保健専門職、研究者、実務担当者がそれぞれの立場から課題を共有し、今後求められる産業保健の在り方や法制度について議論し、法制度と実務をつなぐ実践的な知見を深める。

本当にCGRP関連抗体薬で片頭痛の高水準ケアは可能となったのか?

 国際頭痛学会は、より高い治療水準を確立するため、実臨床における片頭痛予防の新たな治療目標を提示した。スペイン・Vall d'Hebron HospitalのEdoardo Caronna氏らは、CGRP関連抗体薬による片頭痛特異的治療を6ヵ月間行った後に、これらの目標を達成した患者の割合を評価する初の研究として、欧州における多施設共同実臨床プロスペクティブコホート研究(EUREkAコホート研究)を実施した。Cephalalgia誌2026年6月号の報告。  対象は、CGRP関連抗体薬(エレヌマブ70mgまたは140mgを毎月、ガルカネズマブ120mgを毎月+240mgの負荷投与、フレマネズマブ225mgを毎月またはフレマネズマブ675mgを四半期ごと)による治療を行った成人片頭痛患者。

母親の素早い応答は子どもの精神疾患リスク低下と関連か

 忙しくてイライラしがちな母親にとってはさらにプレッシャーとなるかもしれないが、赤ちゃんの「あー」や「うー」などの発声(クーイング)や「ばばば」「ダーダー」などの喃語に対する反応が遅いと、子どもが後に精神疾患を発症するリスクが高まる可能性があるようだ。新たな研究で、乳児の発声に対し、母親が1秒以内に応答する確率が高いほど、乳児が7歳までに精神疾患と診断されるオッズは低かったことが示された。英アバディーン大学のPhilip Wilson氏らによるこの研究結果は、「PLOS One」に7月1日掲載された。Wilson氏は、「今回の結果は、乳児からのサインに対する母親の応答が遅いことと、その後の子どもの精神健康上の問題との間に強い関連があることを示唆している」と述べている。

抗精神病薬の治療反応と関連する生物学的マーカーは?

 精神疾患において抗精神病薬治療に反応しないことと関連する神経生物学的マーカーを明らかにすることは、転帰予測や新たな治療標的の特定に役立つ可能性がある。英国・キングス・カレッジ・ロンドンのBridget King氏らは、個々の参加者データおよびメタ解析を用いて、抗精神病薬治療に反応しない精神疾患患者と反応する患者との間で、神経代謝物質の差異を検討した。JAMA Psychiatry誌オンライン版2026年6月24日号の報告。  1980年1月1日〜2025年11月1日までに公表された研究を対象に、Web of Scienceより検索した。2024年8月以前に特定された適格な21件の研究の著者に対し、個々の参加者データの提供を依頼した。

日本人高齢者、ゴルフと認知機能が関連

 ゴルフは身体的、認知的、社会的要求を伴う多面的な活動であるため、高齢者の身体的および認知的機能の維持に関連している可能性があるが、ゴルフの継続期間や頻度と認知機能との関係は明らかになっていない。そこで、国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センターの島田 裕之氏らは、高齢者におけるゴルフと認知機能との関連、継続期間や練習パターンとの関連を検討した。その結果、高齢期にゴルフを継続することは認知機能低下リスクが低いことと関連しており、またゴルフ歴が長いほどリスクが低いことが示された。Acta Psychologica誌2026年8月号に掲載。

わずかな天候の変化もメンタルヘルス関連の受療行動に影響

 日常的に起きている些細な天候の変化であっても、メンタルヘルス関連の医療利用に影響が生じることを示唆するデータが報告された。英イースト・アングリア大学のRichard Elson氏らの研究結果であり、詳細は「Frontiers in Psychiatry」に6月30日掲載された。論文の筆頭著者である同氏は、「猛暑のような異常気象だけでなく、日々の天候状況もメンタルヘルス関連の受療行動に影響を及ぼす」と述べている。  気象の変化がメンタルヘルスに影響を及ぼすことは既に報告されている。しかし、既存の研究の多くは熱波などの異常気象に焦点を当て、関連性の評価指標にも自殺などの深刻な臨床転帰を用いており、日常的な気象条件の変化とメンタルヘルス関連の医療利用との関連については、エビデンスが限られている。

実臨床におけるレカネマブとAChE阻害薬の有用性比較

 アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害薬は、アルツハイマー病の症状を緩和する。一方、レカネマブは、アルツハイマー病の進行を修飾する可能性が示されている。しかし、レカネマブの安全性や臨床的影響に関するリアルワールド・エビデンスは、依然として限られている。台湾・Mackay Medical UniversityのChuo-Yu Lee氏らは、軽度認知障害(MCI)またはアルツハイマー病の患者を対象に、レカネマブ投与を開始した場合とAChE阻害薬を投与した場合の安全性および有効性を比較するため、本研究を実施した。Alzheimer's Research & Therapy誌オンライン版2026年6月22日号の報告。