精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

原発性局所多汗症の関連因子は?/神戸大

 原発性局所多汗症は、温熱や精神的な負荷、またそれらによらずに大量の発汗が起こり、日常生活に支障を来す状態と定義されている。本邦における過去の調査では、患者の大部分が医療機関を受診していない可能性が示唆されており、関連のある因子を特定することは、未治療の患者を発見し適切な医療介入を行ううえで有用と考えられる。神戸大学の福本 毅氏らは、多施設共同の横断的質問紙調査(KOBE study)を行い、原発性局所多汗症の関連因子について検討した。Frontiers in Medicine誌2026年2月9日号の報告。

統合失調症に対するLAI抗精神病薬治療が入院率や再発率に及ぼす影響

 長期作用型注射(LAI)抗精神病薬は、統合失調スペクトラム症の長期治療マネジメントにおいて重要な治療選択肢である。新たなエビデンスは、入院および/または再発リスクといった長期治療アウトカムに有益な影響を与えることを示唆している。イタリア・University Magna Graecia of CatanzaroのRenato de Filippis氏らは、自然発生的な外来診療環境における統合失調スペクトラム症患者を対象に、LAI抗精神病薬治療開始前後3年間の再発率、入院率、入院日数を比較するため、3年間のフォローアップミラー観察デザイン研究を実施した。Therapeutic Advances in Psychopharmacology誌2026年2月11日号の報告。

日本人の認知症予防戦略、修正可能なリスク要因とその低減効果は

 世界的に認知症有病率が増加しており、修正可能リスク因子を標的とした予防戦略の重要性がますます高まっている。超高齢化社会を迎えた日本において、認知症は高齢者の障害調整生存年数の増加の主な原因となっている。東海大学の和佐野 浩一郎氏らは、日本特有の有病率データを用いて、高齢者における認知症に対する14の修正可能リスク因子を定量化しようと試みた。The Lancet Regional Health誌2026年1月11日号の報告。  日本の全国調査およびコホート研究より抽出した最近公表されている有病率データ、2024年版ランセット委員会による認知症に関する報告書の相対リスクおよびコミュニティ性重み付けを用いて、人口寄与率(PAF)および潜在的影響率(PIF)を算出した。

生涯学習は認知症リスクの低下と関連

 米国の実業家であるヘンリー・フォード(Henry Ford)氏はかつて、「20歳であろうと80歳であろうと、学ぶことをやめた人は老いている。学び続ける人はいつまでも若い」と述べているが、この言葉には確かな根拠があるようだ。生涯にわたり学習を続ける人は、アルツハイマー病(AD)のリスクが低く、脳の老化も緩やかになることが、新たな研究で明らかにされた。米ラッシュ大学医療センター精神科・行動科学分野のAndrea Zammit氏らによるこの研究の詳細は、「Neurology」に2月11日掲載された。

小児のドラベ症候群、zorevunersenが有望/NEJM

 ドラベ(Dravet)症候群は、主にSCN1A遺伝子のハプロ不全によって引き起こされる重篤な発育性てんかん性脳症であり、てんかんを有する一般集団と比較して、てんかんによる予期せぬ突然死および認知機能障害のリスクが高いとされる。米国・Northwestern University Feinberg School of MedicineのLinda Laux氏らは、2つの臨床試験(MONARCH試験およびADMIRAL試験)と、その延長試験(SWALLOWTAIL試験およびLONGWING試験)において、zorevunersenの投与により、痙攣発作の頻度が大幅に低下し、有害事象の多くは軽度または中等度であったことを示した。

日本の実臨床における片頭痛予防薬CGRP関連抗体の治療継続率は

 カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)関連抗体は、片頭痛治療に有効な注射剤である。名古屋大学の種井 隆文氏らは、日本の実臨床におけるCGRP関連抗体治療の継続率、再開率、中止率を評価するため本研究を実施した。Neurology International誌2025年12月24日号の報告。  対象は、CGRP関連抗体治療を開始後3ヵ月以上のフォローアップ調査を受けた未治療の片頭痛患者。CGRP関連抗体治療の継続、中止、再開の決定は、患者の自由意思に基づいて行われた。

うつ病診療ガイドラインの効果的な使い方

 日本うつ病学会は、2025年12月25日に『うつ病診療ガイドライン2025』を公開した。そこで、本ガイドラインの改訂のポイントについて、作成ワーキンググループの代表・責任者を務める加藤 正樹氏(関西医科大学医学部精神神経科学講座)、統括を務める渡邊 衡一郎氏(杏林大学医学部精神神経科学教室)、馬場 元氏(順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院メンタルクリニック)の3名に話を聞いた。「改訂の背景と概要、重症度別の治療」について取り上げた前編に続き、後編では「治療過程のフェーズ別の治療、サブタイプ・ライフステージ別の治療」について、紹介する。

急性期統合失調症、24種の抗精神病薬をネットワークメタ解析/Lancet

 急性期統合失調症の薬物療法では、抗精神病薬の有効性には各薬剤間で臨床的に意義のある小~中の違いが存在し、忍容性はドパミンパーシャルアゴニストが全般的に良好で、新たな薬剤クラスのムスカリン受容体作動薬xanomeline-trospium(ドパミン受容体を主な標的としない初めての抗精神病薬)はドパミン拮抗薬にみられる有害作用を伴わないものの、コリン作動性および抗コリン作動性の有害事象を引き起こすことが、ドイツ・ミュンヘン工科大学のJohannes Schneider-Thoma氏らの調査で示された。研究の成果はLancet誌2026年2月28日号に掲載された。

アルツハイマー病に伴うアジテーションに対するブレクスピプラゾールの最適な投与量は

 アジテーションは、アルツハイマー病による認知症患者にとって最も苦痛な神経精神症状の1つであり、患者のQOLに重大な影響を及ぼし、介護者の負担を増大させる。ドーパミン受容体パーシャルアゴニストであるブレクスピプラゾールは、アジテーションのマネジメントに有望な薬剤である。パキスタン・King Edward Medical UniversityのHammad Javaid氏らは、アルツハイマー病に伴うアジテーションのマネジメントに対するブレクスピプラゾールの有効性と安全性を評価するため、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Neurological Sciences誌2026年1月29日号の報告。

うつ病診療ガイドライン、ゼロベースの改訂でどう変わったか

 日本うつ病学会は、2025年12月25日に『うつ病診療ガイドライン2025』を公開した。今回の改訂は、既存のガイドラインへの加筆修正ではなく、ゼロベースからの再構築となっている。そこで、本ガイドラインの改訂のポイントについて、作成ワーキンググループの代表・責任者を務める加藤 正樹氏(関西医科大学医学部精神神経科学講座)、統括を務める渡邊 衡一郎氏(杏林大学医学部精神神経科学教室)、馬場 元氏(順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院メンタルクリニック)の3人に話を聞いた。改訂のポイントについて「改訂の背景と概要、重症度別の治療」と「治療過程のフェーズ別の治療、サブタイプ・ライフステージ別の治療」に分け、前編と後編の2回にわたって紹介する。