精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

双極症患者の食事の質、うつ病患者や健康対照者との違いは?

 双極症患者は、心血管疾患を発症するリスクが高いことが知られている。欧米型の食生活は、双極症患者における心血管疾患リスクを上昇させるという仮説が立てられている。しかし、双極症患者における食習慣については、これまで十分に研究されていなかった。オランダ・Leiden University Medical CentreのMirjam A. Riedinger氏らは、双極症患者、単極性うつ病患者、寛解期の単極性うつ病患者、健康対照者における食事の質を評価するため、大規模コホートによる検討を行った。Bipolar Disorders誌2026年5月号の報告。

日本の実臨床におけるCGRP関連抗体の長期有効性と治療順守

 カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)関連抗体は、片頭痛予防に有効である。しかし、実臨床における1年を超えるデータは限られている。獨協医科大学の鈴木 圭輔氏らは、日本における片頭痛患者における3つのCGRP関連抗体の長期有効性を評価するため、単施設レトロスペクティブ観察コホート研究を実施した。European Journal of Neurology誌2026年3月号の報告。  対象は、獨協医科大学病院の頭痛外来において、2022年4月~2025年2月にCGRP関連抗体(エレヌマブ、ガルカネズマブ、フレマネズマブ)を3ヵ月以上投与した片頭痛患者307例。

鼻腔ブラシ生検でアルツハイマー病が検出可能に?

 将来、嗅裂と呼ばれる鼻の奥の部位から採取した検体を用いた鼻腔ブラシ生検で、アルツハイマー病(AD)の初期兆候を検出できるようになるかもしれない。米デューク・ヘルスが特許を取得した実験段階にあるこのブラシ生検によって、思考力や記憶力の問題が現れる前に神経細胞や免疫細胞の初期の変化を捉えることができたとする研究結果が報告された。この小規模ながら有望な研究は、「Nature Communications」に3月18日掲載された。責任著者である米デューク大学医学部教授のBradley Goldstein氏は、「もし早い段階で診断できれば、臨床的なADの発症を防ぐ治療の開始につなげられる可能性がある」と述べている。

座っている時間が1日何時間以上でうつ病リスクが上昇するか

 これまでの研究では、1日の座位時間と抑うつ症状との関連性が検討されてきた。しかし、具体的な用量反応関係は依然として明らかになっていなかった。中国・Shenzhen Second People's HospitalのZhimao Cai氏らは、1日の座位時間と抑うつ症状との用量反応関係を調査した。Behavioural Neurology誌2026年号の報告。  本研究では、2007~18年に実施された米国国民健康栄養調査(NHANES)の参加者2万9,691例のデータを分析した。1日の座位時間とうつ病との非線形関連の可能性を探るため、平滑曲線フィッティングと閾値効果分析を用いた。1日の座位時間は、質問票を用いて収集し、うつ病の症状は、こころとからだの質問票(PHQ-9)を用いて測定した。

受診ごとのBMI変動、とくに女性で認知症リスクと関連

 これまでの研究では、認知症リスクを検討する際に、BMIのスロープや変動を別の概念として区別することは一般的ではなかった。東北医科薬科大学の佐藤 倫広氏らは、スロープ調整済み受診ごとのBMI変動と認知症リスクとの関連性を評価した。International Journal of Obesity誌オンライン版2026年3月13日号の報告。  5年間の年次健康診断を受けた50~74歳を対象に、日本の国民健康保険データ(2015~23年)を用いたレトロスペクティブコホート研究を実施した。BMI変動は、経時的な傾向を考慮するため、スロープ調整済み標準偏差(SD)を用いて評価した。抗認知症薬の投与開始を認知症の代理指標とし、死亡を競合リスクとして考慮したFine-Gray競合リスクモデルを用いて解析した。

医療に伴う負債は医療の後回しと関連

 医療に伴う負債がある人は、将来の疾病予防に必要な医療を後回しにしがちであることが、新たな研究で明らかになった。この傾向は、特に歯科とメンタルヘルス領域で顕著であったという。米ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生大学院のCatherine Ettman氏らによるこの研究の詳細は、「Journal of General Internal Medicine」に3月10日掲載された。  Ettman氏は、「定期的なケアや予防医療を受けないことは、患者の健康状態を悪化させ、結果として医療費の増加につながる。その負担は、患者だけでなく、保険者や米国の医療費の多くを負担している納税者にも及ぶ」とニュースリリースで述べている。

1日1~2杯のお茶でうつ病リスクが低下?

 うつ病は、社会と健康の両方に大きな影響を及ぼす一般的な精神疾患である。お茶の摂取による潜在的な健康効果が示唆されているが、お茶の種類、摂取頻度、摂取量といった飲用パターンがうつ病のリスクと関連しているかどうかは不明であり、とくに異なる集団においては、これまでよくわかっていなかった。台湾・高雄医学大学のSi-Meng Chang氏らは、台湾バイオバンクの登録者2万7,119例のデータを用いて、自己申告による生涯うつ病歴の有病率とお茶の種類、摂取頻度、1日当たりの摂取量との関連性を評価した。Nutrients誌2026年3月5日号の報告。

がん治療中のケモブレイン、運動療法に抑制効果?

 がんやがん治療に伴い生じる認知機能障害を総称して、CRCI(cancer-related cognitive impairment)という。抗がん剤による治療中や治療後の患者に生じる記憶力や集中力、作業能力の一時的な低下を表す「ケモブレイン」は、CRCIの一種である。このほど、新たな研究において、運動ががん患者のCRCIを防ぎ、認知機能を保ちながら日常生活を円滑に送るのに役立つ可能性が示された。英ロチェスター大学医療センター、ウィルモットがん研究所のがん予防・制御研究プログラムで共同リーダーを務めるKaren Mustian氏らによるこの研究結果は、「Journal of the National Comprehensive Cancer Network」3月号に掲載された。

医師のアルバイト、10年で「していない」が激減、収入は増加傾向/医師1,000人アンケート

 ケアネットでは、2026年3月に会員医師1,000人(男性883人、女性117人)を対象として「年収に関するアンケート」を実施した。その結果、医師のアルバイト事情において、10年前の調査と比較して顕著な変化が生じていることが明らかとなった。  今回の調査で最も際立ったのは、「アルバイトをしていない」と回答した医師が大幅に減少した点である。「アルバイトをしていない」医師は2016年の調査では52%だったのが、2026年調査では29%と10年間で約半数にまで減少しており、現在、医師にとってアルバイトがきわめて一般的な収入源となっていることが示された。

片頭痛が短期記憶とワーキングメモリに及ぼす影響は

 片頭痛は、世界人口の最大15%が罹患する一般的な神経疾患である。片頭痛は、頭痛、悪心、嘔吐、光や音への過敏症などの身体症状を伴う疾患である。また、視覚性前兆の有無など、特定の症状に基づいて分類されるさまざまな亜型が存在する。さらに、報告頻度の高い認知症状として「ブレインフォグ」がある。これは、主に注意力や記憶力に関連する日常生活における認知機能の低下を表す状態である。片頭痛における記憶機能に関する実証研究の結果は、一貫性が認められていない。一部の研究では、明らかな認知機能低下が報告されている。その一方で、他の研究では軽微あるいはまったく障害がないことが報告されている。