精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

GLP-1受容体作動薬、物質使用障害の予防や治療に有効か/BMJ

 GLP-1受容体作動薬の使用は、さまざまな物質使用障害(SUD)の発症リスク低下と一貫して関連し、複数の物質タイプにわたる幅広い予防効果があること、また、SUD既往患者においても有害な臨床アウトカムのリスク低下に関連していることが、米国退役軍人省セントルイス・ヘルスケアシステムのMiao Cai氏らによる観察研究の結果で示された。GLP-1受容体作動薬の使用がアルコール、タバコ、大麻使用障害の発症および再発リスクを低下させることが示されていたが、他の物質に関するエビデンスや、SUD既往患者の臨床アウトカムの改善に有効かどうかを評価する大規模研究は不足していた。著者は、「今回のデータは、GLP-1受容体作動薬がさまざまなSUDの予防と治療の両方において潜在的な役割を果たす可能性を示唆しており、さらなる評価が必要である」とまとめている。BMJ誌2026年3月4日号掲載の報告。

PHSは過去のもの?それとも現役?/医師1,000人アンケート

 医療現場のICT化による業務効率化が期待される中、厚生労働省も補助金制度を設けるなど、生産性向上を目指す支援策が行われている。しかし、現場の環境整備・活用状況には施設ごとに大きな差がある状況と考えられる。CareNet.comでは会員医師(勤務医)1,025人を対象に、勤務先で実際どのような環境が整えられているか、デバイスの貸与・使用状況とメールの使用状況についてアンケートを実施した(2026年2月19~20日実施)。  勤務先からのパソコン(ノート・デスクトップどちらでも)貸与状況について聞いた結果、「自分専用で貸与あり」と回答したのは23.6%、「共用で貸与あり」と回答したのは9.2%で計32.8%となり、およそ7割の医師は勤務先からのパソコンの貸与はないという結果となった。

日本における妊娠および授乳中のブレクスピプラゾール投与、その安全性を評価

 ブレクスピプラゾール(BPZ)は、本邦において2018年に承認された抗精神病薬であり、現在では統合失調症やうつ病、アルツハイマー病に伴うアジテーションに対する適応を取得し、広く臨床応用されている薬剤である。しかし、BPZを使用している母親から生まれた乳児に対する授乳中の影響は、これまでよくわかっていなかった。東北大学の福田 朱理氏らは、授乳中の母親によるBPZ使用の安全性を評価した。Breastfeeding Medicine誌オンライン版2026年2月6日号の報告。

身体活動習慣を維持することが中年期の累積ストレスの少なさと関連

 成人期の初期から日常的に運動などで体を使っていないと、中年期に入った時点で累積ストレスによる身体への影響が強く現れるとする研究結果が報告された。オウル大学(フィンランド)のMaija Korpisaari氏らが、累積ストレスの程度を意味する「アロスタティック負荷」をスコア化して過去の身体活動習慣との関連を検討した結果であり、詳細は「Psychoneuroendocrinology」2月号に掲載された。  この研究で検討したアロスタティック負荷とは、慢性的なストレスによって引き起こされる心身の生理学的な消耗を指す。

わが国初の「男性性機能障害診療ガイドライン 2025年版」

 男性の勃起障害(ED)の患者は、約1,130万例と推定されていたが、近年の調査ではそれ以上の患者数と推定されている。また、若者の草食化が昨今言われているなかで「性欲低下」や「射精障害」を訴える人が多いことも、さまざまな調査でわかってきた。そこで、2018年に上梓された『ED診療ガイドライン 第3版』を拡大し、今回『男性性機能障害診療ガイドライン 2025年版』が発刊された。  本稿では、ガイドラインの作成委員長である辻村 晃氏(順天堂大学医学部附属浦安病院泌尿器科 教授)にガイドライン作成の経緯や内容、ガイドラインの活用などについて聞いた。

片頭痛に対するCGRP関連抗体薬、2年間の長期治療継続の有用性評価

 スペイン・バルセロナ自治大学のEdoardo Caronna氏らは、片頭痛におけるカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)関連抗体の長期的有効性と治療持続性および2年間の治療継続に関連するベースライン特性を明らかにするため、プロスペクティブコホート観察多施設レジストリ研究を実施した。Neurology誌2026年2月24日号の報告。  治療期間が24ヵ月に到達した群(ON群)における1ヵ月当たりの頭痛日数(MHD)の変化をベースラインと比較した。6、12、18、24ヵ月の4つの時点における治療反応パターンを解析した。持続的効果の定義は、4つの時点のうち3つ以上でMHDが50%以上減少した場合とした。ON群と、効果不十分のため中止した群(OFF群)のベースライン特性を比較した。

薬剤性パーキンソニズムリスク、8つの抗精神病薬比較

 薬剤性パーキンソニズムは、主に抗精神病薬によるドパミンD2受容体阻害により引き起こされる。しかし、in vitro試験では、実臨床における臨床転帰の変動性を十分に反映できないケースが多くみられる。韓国・Gachon UniversityのWoo-Taek Lim氏らは、in vitroの薬理学的指標が抗精神病薬使用に伴う薬剤性パーキンソニズムの実臨床リスクと一致するかどうかを評価するため、本研究を実施した。JMIR Public Health and Surveillance誌2026年1月28日号の報告。

性格は仕事のやる気より“燃え尽きやすさ”に関係か

 仕事への「やる気」や「燃え尽き」は、個人の性格によってどの程度左右されるのか。今回、日本の企業で働く正社員を1年間追跡した研究から、性格特性はワーク・エンゲージメント(やる気)とは関連しなかった一方で、バーンアウト(燃え尽き)とは有意に関連することが示された。研究は、鳥取大学大学院医学系研究科臨床心理学講座の福崎俊貴氏、獨協医科大学大学院看護学研究科の岩田昇氏によるもので、詳細は1月7日付で「PLOS One」に掲載された。  近年、労働者のメンタルヘルスでは、仕事への前向きさを高め、健康障害を防ぐ「ポジティブな心理状態」が重視されており、その理論的枠組みとして仕事の要求度-資源モデル(JD-Rモデル)が用いられている。

日本におけるアルコール使用障害に対する薬物療法の開始率はどの程度か

 アルコール使用障害(AUD)は、世界的に広く認められる疾患である。しかし、薬物療法が行われている患者の割合は依然として低いままである。また、日本におけるAUDに対する薬物療法開始パターンは、これまで十分に解明されていなかった。京都大学の北村 美智氏らは、日本で新たにAUDと診断された患者における薬物療法開始の累積発生率を定量化し、評価を行った。Alcohol and Alcoholism誌2026年1月14日号の報告。  日本の保険請求データベースを用いて記述的研究を実施した。2012~21年度にかけて新たにAUDと診断された20~64歳の成人を対象とした年次コホートを作成した。薬物療法開始の累積発生率は、死亡を競合リスクとして、推定した。

35歳以上の双極症発症患者、その特徴は?

 双極症は、若年成人期に発症することの多い精神疾患であるが、いくつかの研究では、高齢期でも発症することが報告されている。しかし、高齢期における双極症の発症率を明らかにし、遅発性と早発性の臨床的特徴を比較した研究は、これまでほとんどなかった。スイス・ローザンヌ大学のBenjamin Lavigne氏らは、35歳以上における双極症の発症率とその特徴を調査し、さらに遅発性と早発性の臨床的特徴を比較するため、本研究を実施した。International Journal of Bipolar Disorders誌オンライン版2026年1月12日号の報告。