精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:2

ベンゾジアゼピンの長期使用リスクを低下させる3つのポイントが判明

 ベンゾジアゼピン系薬剤の長期使用は、罹患率および死亡率の上昇と関連していることが示唆されている。より安全な処方実践を通じて長期使用を予防することについては、これまであまり注目されていなかった。カナダ・Campbell Family Mental Health Research InstituteのNikki Bozinoff氏らは、ベンゾジアゼピン系薬剤の初回処方パターンと服用期間との関連を明らかにするため、レトロスペクティブコホート研究を実施した。PLoS Medicine誌2026年6月18日号の報告。  本研究は、カナダ・オンタリオ州の成人182万808例を対象とした、集団ベースのレトロスペクティブコホート研究である。

高齢者では認知機能低下が心血管疾患イベントに先行か

 高齢者では、認知機能低下が心血管疾患(CVD)イベントに先立って認められるという研究結果が、「JAMA Network Open」に4月20日掲載された。  モナシュ大学(オーストラリア)のSwarna Vishwanath氏らは、ネステッドケースコントロール研究において、CVDイベント発生前の高齢者における認知機能の推移を、CVDイベントがない対照群と比較した。データは、Aspirin in Reducing Events in the Elderly(ASPREE)ランダム化比較試験およびその延長観察研究(ASPREE-XT)から抽出した。対象は、CVDの病歴がない、オーストラリアおよび米国の地域在住高齢者(65歳以上)から成る前向きコホートであった。

認知症リスクを考慮した帯状疱疹ワクチン、最適なタイミングは

 これまでの観察研究において、帯状疱疹ワクチン接種と認知症との間に予防的な関連があることが報告されている。しかし、これらの研究には方法論的な限界がある、あるいは米国では現在利用できない生ワクチンが対象となっていた。米国・Brown UniversityのKaleen N. Hayes氏らは、亜急性期ケアまたは長期ケアを目的として専門看護施設に最近入所した高齢者を対象に、入所後12ヵ月以内または退所後の遺伝子組み換え帯状疱疹ワクチン接種(RZV)と認知症との関連を推定するため、本研究を実施した。Annals of Internal Medicine誌7月号の報告。

高齢入院患者の睡眠薬継続使用、院内転倒リスク上昇と関連

 高齢入院患者の転倒は、骨折や身体機能の低下につながり得るため、医療現場で重要な課題となっている。日本の急性期病院に入院した高齢患者6万人超を対象とした研究で、睡眠薬の継続使用は院内転倒リスクの上昇と関連することが示された。一方、ベンゾジアゼピン系・Z薬とオレキシン受容体拮抗薬/ラメルテオンとの間で、転倒リスクに有意な差は認められなかった。研究は、日本医科大学医療管理学の西野拓也氏らによるもので、詳細は6月8日付の「PLoS One」に掲載された。

早期アルツハイマー病、OGA阻害薬ceperognastatの有用性/JAMA

 O-結合型N-アセチルグルコサミニダーゼ(OGA)阻害薬のceperognastatは、早期症候性アルツハイマー病(AD)の疾患進行抑制効果が認められなかった。米国・Eli Lilly and CompanyのAdam S. Fleisher氏らが、日本を含む5ヵ国72施設で実施した無作為化二重盲検プラセボ対照第II相試験「PROSPECT-ALZ試験」の結果を報告した。OGAを阻害することで、過リン酸化タウの蓄積や神経原線維変化の形成を抑制できることが示唆されていたことから、開発が行われていた。JAMA誌オンライン版2026年7月13日号掲載の報告。

統合失調症と自閉スペクトラム症に共通する6つのポイント

 歴史的に、統合失調症と自閉スペクトラム症(ASD)は、一方は精神疾患、もう一方は神経発達障害として、それぞれ異なる疾患に分類されてきた。しかし近年の研究では、これら2つの疾患の間には、重複している部分が多い可能性が示唆されている。サウジアラビア・Northern Border UniversityのNahi Sabih Alruwaili氏らは、両疾患の類似点を示す疾患発症に関与する生物学的メカニズムについてのレビューを行った。Progress in Neuro-psychopharmacology & Biological Psychiatry誌オンライン版2026年6月11日号の報告。

中高年のp-tau217値、認知機能低下を予測/JAMA

 米国・Mass General BrighamのRachel F. Buckley氏らは、6件の長期追跡研究に参加した認知機能が正常な中高年のデータを統合し、血漿中リン酸化タウ217(p-tau217)値の増加が、認知機能障害への進行リスクおよび認知機能の低下速度と関連していることを明らかにした。アルツハイマー病(AD)の血液バイオマーカー、とくに血漿p-tau217値は、認知機能が正常な人のAD初期の脳病理を正確に反映することから、認知機能障害への進行リスクとの関連について検証が求められていた。著者は、「今回の結果は、認知機能が正常な高齢者における予後予測モデルの開発、および認知機能低下の長期リスクの推定においてp-tau217が有用であることを支持するものであり、AD治療薬の臨床試験の設計に示唆を与えるものであった。

カフェインは頭痛を誘発するのか、軽減するのか

 カフェインは、鎮痛作用と頭痛の誘因となる可能性という二面性を有している。エジプト・Beni-Suef UniversityのMona Hussein氏らは、この二面性に焦点を当て、カフェインと頭痛との多面的な関係を検証し、さらにカフェインの鎮痛作用の根底にあるメカニズムを明らかにするため、ナラティブレビューを実施した。Brain and Behavior誌2026年6月号の報告。  本ナラティブレビューでは、カフェインの薬理作用、アデノシン受容体調節への関与、さまざまな頭痛タイプ(片頭痛、睡眠時頭痛、硬膜穿刺後頭痛[PDPH]、薬剤の使用過多による頭痛[MOH]、カフェイン離脱性頭痛など)への影響に関する実験的、臨床的、疫学的な研究のエビデンスを統合し、検討を行った。

AD診断のAβPET、センチロイドの適正なカットオフ値は/JAMA

 アミロイド陽電子放出断層撮影(PET)は、アルツハイマー病(AD)の神経病理学的指標であるアミロイドβ(Aβ)の脳内沈着の測定法であり、研究および臨床の現場で広く用いられている。センチロイド(Centiloid)尺度は、AβPET画像の視覚的読影に有益とされる客観的かつ標準化された指標であり、臨床での使用に有望と考えられている。米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のGanna Blazhenets氏らMeta-Centiloid研究グループは、AD診断におけるAβPETの信頼性の高い陽性判定の基準となるセンチロイドのカットオフ値を確定する目的で検討を行った。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2026年7月13日号に掲載された。

加糖飲料によるうつ病リスク、そのメカニズムは?

 うつ病は、世界的な精神的・身体的障害の主要な原因となっており、その発症や進行は、食事、心理、生物学的要因の複雑な相互作用により影響を受けることが報告されている。近年の研究により、加糖飲料(SSB)の摂取とうつ病リスクとの関連が示唆されているものの、この関連の根底にある生物学的メカニズムについては、依然として十分に解明されていない。中国・吉林大学のZhirong Li氏らは、SSBの摂取とうつ病発症との関連を評価するため、UKバイオバンクのデータを用いた検討を行った。Nutrition Journal誌オンライン版2026年6月20日号の報告。