精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:285

統合失調症患者の性格で予後を予測

 臨床症状や患者背景は、統合失調症における機能レベルやQOLを予測する。しかし、統合失調症のQOLや全体的な機能に対する性格特性の影響を検討した研究は少ない。性格特性は発症以前の特性であり、統合失調症発症を予測可能である。米国・ヴァンダービルト大学のCaitlin Ridgewell氏らは、性格特性と神経症および外向性とQOL、機能性における、個別的で付加的な影響を検討した。Schizophrenia research誌オンライン版2016年10月13日号の報告。

高齢者への抗精神病薬投与、中止までの期間を解析

 ニュージーランドや全世界で適応可能なコンセンサスガイドラインでは、統合失調症や長期間の治療が必要とされる重度の精神症状を有する精神疾患でない限り、抗精神病薬の曝露期間は12週間を超えないことが推奨されている。しかし、第2世代抗精神病薬(SGA)の初回中止までの期間(time-to-first discontinuation:TTFD)について、高齢者における実臨床の情報は限られている。ニュージーランド・オタゴ大学のHenry C Ndukwe氏らは、65歳以上のSGA新規処方患者におけるTTFD、アドヒアランス、持続性を比較した。Journal of clinical psychopharmacology誌2016年12月号の報告。

難治性てんかんに対するレベチラセタムの評価:群馬大

 レベチラセタムは、良好な忍容性を有しており、さまざまな発作型やてんかん症候群に対し有効な薬剤である。しかし、MRI所見や知的障害の有無に基づいた、子供の難治性てんかんに対するレベチラセタムの有効性を評価した研究はなかった。群馬大学の村松 一洋氏らは、子供の難治性てんかん患者に対するレベチラセタムの有効性、安全性を評価した。Brain & development誌オンライン版2016年10月13日号の報告。

認知症のための学部医療教育強化

 伝統的な医療教育である期間限定の臨床ローテーションで得られた経験は、長期的条件、医療システムの発展により、多くの場合うまくいかない。学生の長期間配置、接触の継続性、慢性疾患について学ぶ機会、患者の経験を可能とするlongitudinal integrated clerkshipsやsenior mentor programmesが求められる。英国・Brighton and Sussex Medical SchoolのSube Banerjee氏らは、認知症に対する2年間の学際的教育プログラムの開発、提供についてレビューした。International journal of geriatric psychiatry誌オンライン版2016年10月10日号の報告。

第2世代抗精神病薬、認知機能に対する影響を検証

 抗精神病薬は、精神疾患や気分エピソードに有効であるが、認知機能への影響はよく知られていない。ノルウェー・オスロ大学のNils Eiel Steen氏らは、統合失調症スペクトラム障害患者における第2世代抗精神病薬の血清レベルと認知機能との関連を検討した。The world journal of biological psychiatry誌オンライン版2016年10月7日号の報告。

統合失調症や双極性障害、ビタミンD欠乏の有病率は

 いくつかの研究において、ビタミンD低レベルと統合失調症との関連が示唆されている。現時点で、双極性障害患者におけるビタミンD欠乏症の有病率に関する研究のみが存在する。オランダ・Mental Health Care Organisation Noord-Holland-NoordのRemco Boerman氏らは、ビタミンD欠乏症は、統合失調症や統合失調感情障害患者より、双極性障害患者で一般的であるとの仮説と一般オランダ人よりも、統合失調症、統合失調感情障害、双極性障害患者で一般的であるとの仮説について検証を行った。なお、これまでの研究では入院患者を対象としていたが、本研究では唯一、外来患者を含み検討を行った。Journal of clinical psychopharmacology誌オンライン版2016年9月21日号の報告。

ADHD女児に併存する精神疾患は

 ADHD児は、併存する精神疾患リスクが高い。ADHDは、女児で最も一般的な小児疾患の1つであるにもかかわらず、男児と比較し、臨床的相関が少ないと考えられている。米国・カリフォルニア大学のIrene Tung氏らは、女児における、ADHDの有無と内在的(不安、抑うつ)、外在的(反抗挑戦性障害[ODD]、行為障害[CD])精神障害の併存率をメタ分析により要約した。Pediatrics誌2016年10月号の報告。