初回エピソード統合失調症、治療中止の理由は 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/10/27 初回エピソード統合失調症では、1年間の抗精神病薬治療による寛解が推奨される。英国・Brighton and Sussex Medical SchoolのRichard Whale氏らは、初回エピソード統合失調症で一般的に使用される抗精神病薬の有効性を調査した。BJPsych open誌2016年9月号(オンライン版2016年10月10日号)の報告。 英国の7施設より得られた、通常治療を行った初回エピソード統合失調症患者460例を対象としたレトロスペクティブコホート研究を行った。ケースファイルより、初回治療後の全原因による中止を評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・治療中止リスクは、治療開始後3ヵ月以内が最大であった。 ・リスペリドンは、生存中央期間の最大値を有していた。 ・多変量Cox回帰分析では、治療中止は、抗精神病薬間で有意な差は認められなかった。 ・治療中止の最も一般的な理由は、アドヒアランス不良と有効性の欠如であった。 著者らは「初回エピソード統合失調症患者における治療中止理由は、抗精神病薬の選択による有効性には依存しない。アドヒアランス戦略や有害事象の可能性に焦点を当てるべきである」としている。 関連医療ニュース 初回エピソード統合失調症患者に対する薬物治療効果の予測因子は 第一世代 vs 第二世代抗精神病薬、初回エピソード統合失調症患者に対するメタ解析 初回エピソード統合失調症、LAIは経口薬より優る (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Whale R, et al. BJPsych Open. 2016;2:323-329. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 統合失調症患者が正常に抗精神病薬を中止した臨床的特徴に関するレビュー 医療一般 日本発エビデンス(2018/11/12) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 生成AIにも認知機能障害!?/BMJ(2025/01/10) 外傷患者への早期の酸素投与、制限的vs.非制限的/JAMA(2025/01/10) 乳がん手術におけるセンチネルリンパ節生検の省略、全身治療選択への影響は?(解説:下村昭彦氏)(2025/01/10) ポラツズマブ ベドチン+R-CHPのDLBCL1次治療、5年追跡でも有効性確認 (POLARIX)/ASH2024(2025/01/10) 高K血症治療薬patiromerが心不全治療を最適化-DIAMOND試験サブ解析(2025/01/10) テクリスタマブ、再発/難治多発性骨髄腫に承認/J&J(2025/01/10) 抗精神病薬誘発性体重増加にGLP-1受容体作動薬セマグルチドが有効(2025/01/10) 若年性大腸がんが世界的に増加(2025/01/10) 乳がん患者の脱毛に対するミノキシジル投与は安全かつ効果的(2025/01/10) [ あわせて読みたい ] ~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【精神科編】(2019/06/15) Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)