精神科/心療内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:414

メチルフェニデート使用で“喫煙”が加速

注意欠陥多動性障害(ADHD)患者は一般人と比較して喫煙率が高く、低年齢から喫煙を開始しており、禁煙が困難な場合が多い。そして、メチルフェニデートを使用することで喫煙の増加が短期的にみられることも、実験データから明らかになっている。しかし、長期的な影響に関してはまだわかっていない。Bron氏らは、メチルフェニデートにナイーブなADHD患者に対するメチルフェニデートの使用が、喫煙に与える短・長期的な影響、およびニコチンへの欲求に与える影響に関して調査を行った。Eur Neuropsychopharmacol誌オンライン版2012年7月17日号の報告。

難治性うつ病に対するアプローチ「SSRI+非定型抗精神病薬」

うつ病患者のうち、抗うつ薬が奏効するのはわずか2/3程度であり、治療に難渋することも少なくない。近年、抗うつ薬に非定型抗精神病薬を併用するうつ病の薬物治療は、効果的かつ高い忍容性が認められるといわれている。産業医科大学 吉村氏らは難治性うつ病患者におけるSSRIとアリピプラゾールとの併用による有効性を検討した。Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry誌オンライン版2012年7月17日号の報告。

新たな選択肢か?!「抗精神病薬+COX-2阻害薬」自閉症の治療 

社会性やコミュニケーション能力に問題が生じる発達障害の一種である自閉症。日本の推定患者数は36万人ともいわれている。自閉症の発症メカニズムは明らかになっていないが、炎症性の反応異常と関係していると考えられている。Asadabadi氏らは自閉症患者に対するCOX-2阻害薬であるセレコキシブの使用が、補助療法として有用であるかをランダム化二重盲検プラセボ対照試験にて検討した。Psychopharmacology (Berl)誌オンライン版2012年7月11日号の報告。

太る!境界性人格障害「MetS有病率2倍」

境界性人格障害(BPD)患者は拒食症や過食症といった摂食障害を併発することが少なくない。そして、摂食障害はメタボリックシンドローム(MetS)と関係しており、将来の2型糖尿病や冠動脈疾患の発症に影響を及ぼすと考えられる。Kahl氏らはBPD患者のMetS有病率やリスクファクターを検討した。Eur Arch Psychiatry Clin Neurosci誌オンライン版2012年7月10日号の報告。

検証「グルタミン酸仮説」統合失調症の病態メカニズム

統合失調症の病態メカニズムとして、近年注目されているグルタミン酸仮説。グルタミン酸仮説では、統合失調症における神経伝達機能の障害にはN-メチル‐D-アスパラギン酸(NMDA)受容体を介するグルタミン酸作動性シグナル伝達の異常が関与しており、このシグナル伝達の阻害が行動や認知機能に影響を及ぼすとしている。

気温31℃超で気分症状が再発!入院も増加

 双極性障害は一般的に躁症状とうつ症状を繰り返し発症する疾患である。これらの症状の発症には、季節性の要因が関与していることも少なくない。Sung氏らは気温と双極性障害との関係を明らかにするため、台湾における精神科入院患者を対象としたコホート研究を行った。Soc Psychiatry Psychiatr Epidemiol誌オンライン版2012年7月5日号の報告。