エイズ患者の結核治療:始めに検査?始めから治療?(解説:岡慎一氏)-1248
エイズ患者に対する結核治療というのは、いまだに根が深い問題が残っている。とくに、結核が蔓延しているアジアやアフリカでは、結核はエイズ患者の死亡原因のトップにくる。免疫不全の進行したエイズ患者の場合、大きく2つの問題がある。1つは、結核の症状が非典型的となり診断が難しいこと。もう1つは、HIVの治療で免疫が回復すると、免疫再構築症候群(IRIS)と呼ばれる激しい炎症反応が起こり、IRISで死亡することもあるのである。少し前までは、エイズ患者の結核治療は、IRIS予防のために一定期間結核治療を先行させるか、HIV治療とほぼ同時に結核治療を開始するかということが議論になっていた。現在、多くのRandomized Controlled Trial(RCT)の結果から結核治療を先行させるのではなく、HIV治療とほぼ同時に結核治療を開始することが推奨されている。