新型コロナウイルスはどうヒト-ヒト感染するのか、親子感染の症例/NEJM
中国・武漢市で発生した新型コロナウイルス感染症(2019-nCoV)が、世界を巻き込んだ健康懸念になっている。ヒト-ヒト感染の事例も次々と明らかになっている中、ベトナム・ホーチミン市パスツール研究所のLan T. Phan氏らの研究グループが、ベトナムを訪れていた中国人家族1例について、親子間の感染に関する経緯と臨床転帰を報告した。NEJM誌2020年1月28日号オンライン版に掲載。
報告症例は、武漢市から旅行でホーチミン市を訪れていた中国人男性(65歳)とその家族について。男性は、高血圧や2型糖尿病、心血管疾患の持病があった。男性は妻と共に13日からベトナムに入り、飛行機や電車、タクシーなどを利用しながら4都市を旅行した後、同国で暮らす息子(27歳)と合流し、ホテルの同室で3日間共に過ごしたが、17日の時点で発熱があったという。