呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:279

EGFR変異肺がんにおけるエルロチニブ・ベバシズマブ併用第III相試験(NEJ026)/ASCO2018

 StageIVのEGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)では、一次治療としてEGFR-TKIが標準療法であるが、PFS中央値は1年程度である。サバイバルのため、さまざまな併用療法が試みられている。そのようななか、エルロチニブとベバシズマブの併用は、第II相試験JO25569試験において、EGFR変異陽性NSCLCのPFS中央値を16.0ヵ月と有意に改善した。このエルロチニブ・ベバシズマブ併用をエルロチニブ単剤と比較した第III相試験NEJ026の結果を、聖マリアンナ医科大学呼吸器内科の古谷直樹氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2018)で発表した。

気管切開の事故防止に向け提言 医療安全調査機構

 気管切開チューブ挿入患者のケアには常に注意を要するが、とくに気管切開術後早期*のチューブ交換時に、再挿入が困難になるリスクが高いことから、日本医療安全調査機構(医療事故調査・支援センター)では、この時期のチューブ逸脱・迷入による事故防止のための提言(医療事故の再発防止に向けた提言 第4号)を公表している(6月5日)。逸脱を防ぐための移動・体位変換時の注意事項や、逸脱・迷入が生じてしまったときの具体的対応などについて、以下の6つの提言が示された。

禁煙開始4週前からのニコチンパッチ、長期的効果は?/BMJ

 英国では、喫煙を中止した日以降は禁煙を補助する薬物療法が推奨されるが、喫煙中止日前の薬物療法(preloading)の長期的なベネフィットのエビデンスは明確ではないという。英国・オックスフォード大学のPaul Aveyard氏らは、ルーチンの診療における禁煙開始前のニコチン投与について検討した。その結果、明らかな長期的有効性は認めなかったものの、ニコチン前投与により禁煙開始後のバレニクリンの使用が減少し、これによってニコチンの効果がマスクされた可能性があると報告した。研究の成果は、BMJ誌2018年6月13日号に掲載された。

医療従事者へのインフル予防接種の効果は

 インフルエンザ予防接種は、医療従事者におけるインフルエンザ感染予防、スタッフや患者へ伝染防止のための一般的な介入である。長崎大学の今井 智里氏らは、医療従事者間の季節性インフルエンザ予防接種の疫学的および経済的な有効性の最新のエビデンスを統合するため、系統的レビューとプール解析を行った。その結果、インフルエンザワクチンが感染症発症減少と欠勤期間短縮に効果があることが示された。PLOS ONE誌2018年6月7日号に掲載。

軽症COPD患者への電話コーチングの効果は?/BMJ

 かかりつけ医を受診した軽症の慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者において、行動変容を促すための電話でのコーチングによる介入は、自己管理行動の変化にはつながったものの健康関連QOLの改善には至らなかった。英国・バーミンガム大学のKate Jolly氏らが、軽症COPD患者の自己管理の支援を目的とした社会的認知理論(Social Cognitive Theory)に基づく電話によるコーチングの有効性を評価した多施設共同無作為化比較試験の結果を報告した。システマティックレビューでは、COPD患者の自己管理支援が健康関連QOLを改善し入院の減少に有用であることが示されていたが、このエビデンスは主に2次医療における中等症または重症患者を対象としたものであった。BMJ誌2018年6月13日号掲載の報告。

dacomitinib、EGFR変異肺がん1次治療でOS延長(ARCHER1050)/ASCO2018

 EGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療で、第2世代EGFR-TKI dacomitinibとゲフィチニブを比較した、第III相無作為化オープンラベル試験ARCHER1050最終成績を、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2018)で、香港中文大学のTony Mok氏が発表した。ASCO2017で発表された同試験の無増悪生存期間(PFS)解析では、dacomitinnib群14.7ヵ月に対し、ゲフィチニブ群9.2ヵ月と、dacomitinnib群で有意に良好な結果を示した(HR=0.59、p<0.0001)。ASCO2018では、全生存期間(OS)結果の発表で、追跡期間中央値は31.3ヵ月。

がん免疫療法の効果に男女差はあるのか

 これまでに、免疫系の応答には男女差があるという報告があるが、性別が免疫チェックポイント阻害薬の有効性に及ぼす影響については、ほとんど知られていない。今回、イタリア・European Institute of OncologyのFabio Conforti氏らは、免疫チェックポイント阻害薬の、男女間における効果の不均一性を評価するために、システマティックレビューとメタ分析を行った。結果、免疫チェックポイント阻害薬は、悪性黒色腫および非小細胞肺がんなどの進行がん患者の全生存期間を延長するが、効果の大きさは性別に依存することが明らかになった。Lancet Oncology誌2018年6月号に掲載。

メポリズマブは難病EGPAの治療を変えるか

 2018年6月6日、グラクソスミスクライン株式会社は、同社のメポリズマブ(商品名:ヌーカラ)が、5月25日に好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(以下「EGPA」と略す)の適応追加の承認を取得したことを期し、本症に関するメディアセミナーを都内で開催した。  セミナーでは、EGPAの診療概要ならびにメポリズマブの説明が行われた。

扁平上皮肺がん、ペムブロリズマブ+化学療法でPD-L1発現問わずOS、PFS改善(KEYNOTE-407)/ASCO2018

 転移を有する非小細胞肺がん(NSCLC)において、ペムブロリズマブ単剤治療は、PD-L1発現50%以上において、化学療法と比較して、有意に全生存期間(OS)を延長した。この有効性は扁平上皮、非扁平上皮ともに認められている。一方、ペムブロリズマブと化学療法の併用は、PD-L1発現状況にかかわらず、化学療法単独に比べ、有意なOS延長効果が認められている。この有効性が確認されているのは非扁平上皮においてのみであり、扁平上皮がんにおける、ペムブロリズマブと化学療法の併用の評価は次の課題といえる。