“早期乳癌”の定義を変更、「乳癌取扱い規約 第19版」臨床編の改訂点/日本乳癌学会
2025年6月、7年ぶりの改訂版となる「乳癌取扱い規約 第19版」が発行された。第33回日本乳癌学会学術総会では委員会企画として「第19版取扱い規約の改訂点~臨床編・病理編~」と題したセッションが行われ、各領域の改訂点が解説された。本稿では、臨床編について解説した静岡がんセンターの高橋 かおる氏による講演の内容を紹介する。
日本の取扱い規約で用いられている腫瘍の局在を示すA~Eの略号について、日本独自の略号のため海外では通じず、不要ではないかという議論が以前から行われてきた。今回の改訂でも議論されたが、日本では長く使われており、簡潔で記載にも便利なことから引き続き規約に掲載することとし、対応する英語表記(UICCのAnatomical Subsites)を明記、ICDコードと齟齬のあったC‘~E‘が修正され、E、E’の区別がわかる記載も追加された(下線部分が変更点):